【高配当株ランキングTOP10|1日1銘柄】9039 サカイ引越センター|配当性向を23.5%から45%へ、配当は2年で1.8倍

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分析

シリーズ「高配当株ランキングTOP10|1日1銘柄」第12回 / 全15回

独自に分析した日本株の高配当ランキングTOP10を、1日1銘柄ずつ取り上げていく連載の第12回です。今回は12位のサカイ引越センター(9039)。19年間、赤字ゼロ・減配ゼロ。配当の急増は業績ではなく方針転換によるものです。

ランキング全体はこちらの記事にまとめています。

このランキングは、配当利回り3%%以上・時価総額100億円以上などで絞り込んだ120銘柄を、企業の実力を測る加点9項目(27点満点)と、2008年からの全期間で配当が途切れた事実を数える減点8項目で採点したものです。データはIR BANKと株探から取得しています。

結論:総合19点(加点21 − 減点2)/予想利回り3.94%

動画でも解説しています

この記事と同じ内容を、グラフを見ながら12分ほどで説明しています。

19年間の赤字ゼロ・減配ゼロは本物ですが、直近の大幅増配は業績ではなく配当性向の引き上げによるものです。利益の伸びが鈍っているなかで、次の増配の原資がどこから来るかを見る銘柄です。

サカイ引越センター(9039)の基本データ

市場・業種 東証プライム/陸運業
株価 2,969円
時価総額 約1,257億円
予想配当利回り 3.94%
予想PER/PBR 13.63倍/1.18倍
決算期 3月31日
直近の実績 2026年 売上1,247億円・営業利益126億円・EPS213.55円
会社予想 2027年 売上1,300億円・営業利益130億円・EPS217.1円
本社 堺市堺区石津北町56番地
従業員数 単体 6,083名 (臨時10,748名) 連結 6,989名 (臨時11,233名)

株価・PER・PBR・予想利回りは2026年9月4日時点(株探)。業績はIR BANK。

どんな会社か

引越サービスの最大手です。パンダのマークで知られ、引越に加えてリユース、クリーンサービス、電気工事を手がけます。

2026年3月期のセグメント別売上は引越1,054億円(前期比+1.9%)、リユース78億円(+14.2%)、クリーンサービス57.7億円(+5.4%)、電気工事49.8億円(+7.3%)。引越が売上の85%を占めます。

本社は大阪府堺市。連結従業員6,989名(ほかに臨時11,233名)、平均年齢34.5歳。連結子会社9社。10年前と比べて売上1.7倍、純利益2.0倍。

セグメント別売上高 2025/03 2026/03
電気工事事業 46.4億 49.8億
引越事業 1034億 1054億
リユース事業 68.3億 78億
クリーンサービス事業 54.7億 57.7億
その他 692百万 832百万

9項目の採点

加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。サカイ引越センターの加点は21点でした。

項目 判定 実際の数字
1. 売上高の伸び ○ 全期間 年+5.7% / 直近4年 年+4.4%
2. 1株利益の伸び △ 全期間 年+9.1% / 直近4年 年+1.9%
3. 営業利益率 ○ 10.1%
4. 自己資本比率 ◎ 76.8%
5. 営業キャッシュフロー ◎ 19年間で赤字0回
6. 現金の量と伸び ○ 全期間で20.7倍 / 総資産の19.9%
7. 配当の増え方 ◎ 連続増配9期
8. 配当性向 ◎ 45.9%
9. 株価の推移 ○ 5年+23% / 1年+0.0% / 12か月線+3.4%(上昇)
加点合計 21 27点満点

19年分のグラフで見る

上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。横軸は決算年度で、2008年までさかのぼっています。

9039 サカイ引越センター 業績・配当・キャッシュフローの推移
出典:IR BANK(旧有価証券報告書を含む)をもとに作成

評価された点

  • 19年間、純利益も営業CFも一度も赤字がありません。減配もゼロで、連続増配は9期。
  • 自己資本比率76.8%。営業CFは毎期90〜100億円を安定して稼いでいます。
  • 配当は2010年3月期の12.5円から2026年3月期の98円へ。2025年3月期に配当性向を23.5%から45%へ引き上げ、配当は53円→97円と1年で83%増えました。

減点と弱点

減点はFCFが恒常赤字-2点(合計2点)でした。

  • FCFが恒常赤字:-2点。19年のうち2008〜2010年の3回で、拠点や車両への投資が先行した時期です。その後16年はマイナスなし。
  • 1株利益は△。直近4年の伸びは年1.9%で、2026年3月期は営業利益が2.3%減。売上は伸びても利益が横ばいです。
  • 現金257億円は総資産の19.9%で、12社のなかでは低いほうです。

直近の四半期

2027/03期の第1四半期の進み具合です。

売上高(第1四半期累計) 353億円(前年同期比 +4.4%)
通期予想1,300億円 に対して 27.2%
営業利益(第1四半期累計) 56億円(前年同期比 +3.5%)
通期予想130億円 に対して 42.7%

気をつけたい点

  • 予想配当性向は54%(予想EPS217.1円に対して予想配当117円)。配当性向を倍にしたあとなので、ここから先の増配は利益の伸び次第です。
  • 2027年3月期の第1四半期は売上353億円(+4.4%)・営業利益55.5億円(+3.5%)。通期予想に対する進捗は営業利益で42.7%と高く見えますが、引越は4月が繁忙期で第1四半期が毎年最大です。1Qだけで通期は判断できません。
  • 人件費・燃料費の上昇と、引越需要を左右する住宅市況・人口動態の影響を受けます。

配当の記録(17年分)

年度 1株配当 前年比 配当性向
2010年 12.50円 ― 22.9%
2011年 15.00円 +20.0% 26.5%
2012年 15.00円 +0.0% 25.0%
2013年 15.00円 +0.0% 22.3%
2014年 17.50円 +16.7% 22.4%
2015年 17.50円 +0.0% 16.5%
2016年 20.00円 +14.3% 19.5%
2017年 20.00円 +0.0% 18.6%
2018年 25.00円 +25.0% 14.7%
2019年 27.50円 +10.0% 15.7%
2020年 30.00円 +9.1% 13.8%
2021年 40.00円 +33.3% 21.3%
2022年 45.00円 +12.5% 27.5%
2023年 47.50円 +5.6% 23.5%
2024年 53.00円 +11.6% 25.8%
2025年 97.00円 +83.0% 45.0%
2026年 98.00円 +1.0% 45.9%

この連載の記事一覧

上位15銘柄を1日1銘柄ずつ取り上げています。公開前の回はタイトルだけ先に載せています。

  1. 1位 村上開明堂(7292)|利回り3.50%・総合23点(09/05公開)
  2. 2位 あいホールディングス(3076)|利回り4.66%・総合21点(09/06公開)
  3. 3位 アクシーズ(1381)|利回り3.34%・総合21点(09/07公開)
  4. 4位 ミロク情報サービス(9928)|利回り3.16%・総合21点(09/08公開)
  5. 5位 アルゴグラフィックス(7595)|利回り4.96%・総合20点(09/09公開予定)
  6. 6位 立川ブラインド工業(7989)|利回り4.53%・総合20点(09/10公開予定)
  7. 7位 ライト工業(1926)|利回り3.84%・総合20点(09/11公開予定)
  8. 8位 ステップ(9795)|利回り3.83%・総合20点(09/12公開予定)
  9. 9位 ビーアンドピー(7804)|利回り3.65%・総合20点(09/13公開予定)
  10. 10位 オーテック(1736)|利回り4.10%・総合19点(09/14公開予定)
  11. 11位 フォーカスシステムズ(4662)|利回り4.14%・総合19点(09/15公開予定)
  12. 12位 サカイ引越センター(9039)|利回り3.94%・総合19点 ← いまここ
  13. 13位 PI(4290)|利回り4.04%・総合19点(09/17公開予定)
  14. 14位 ホクリヨウ(1384)|利回り3.62%・総合19点(09/18公開予定)
  15. 15位 サンドラッグ(9989)|利回り3.54%・総合19点(09/19公開予定)

本記事はIR BANK・株探で公開されているデータをもとに、独自の基準で機械的に採点した結果をまとめたものです。特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、将来の株価や配当を保証するものでもありません。数値は2026年9月4日時点のもので、その後の決算発表や配当予想の修正は反映されていません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

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