シリーズ「高配当株ランキングTOP10|1日1銘柄」第2回 / 全15回
独自に分析した日本株の高配当ランキングTOP10を、1日1銘柄ずつ取り上げていく連載の第2回です。今回は2位のあい ホールディングス(3076)。子会社36社を束ねる持株会社。こちらも19年間、減点ゼロでした。
ランキング全体はこちらの記事にまとめています。
このランキングは、配当利回り3%%以上・時価総額100億円以上などで絞り込んだ120銘柄を、企業の実力を測る加点9項目(27点満点)と、2008年からの全期間で配当が途切れた事実を数える減点8項目で採点したものです。データはIR BANKと株探から取得しています。
動画でも解説しています
この記事と同じ内容を、グラフを見ながら12分ほどで説明しています。
事業の分散と財務の厚さ、19年間の無傷の記録は本物です。ただし利益には資産売却の影響が混じった年があり、来期は減益予想のなかで配当性向が8割を超えます。配当の余力は落ちてきています。
あい ホールディングス(3076)の基本データ
| 市場・業種 | 東証プライム/卸売業 |
|---|---|
| 株価 | 3,005円 |
| 時価総額 | 約1,701億円 |
| 予想配当利回り | 4.66% |
| 予想PER/PBR | 17.8倍/1.36倍 |
| 決算期 | 6月30日 |
| 直近の実績 | 2026年 売上850億円・営業利益108億円・EPS224.07円 |
| 会社予想 | 2027年 売上860億円・営業利益110億円・EPS168.8円 |
| 本社 | 東京都中央区日本橋久松町12番8号 |
| 従業員数 | 連結 2,794名 単体 36名 |
株価・PER・PBR・予想利回りは2026年9月4日時点(株探)。業績はIR BANK。
どんな会社か
セキュリティ機器・情報機器・計測機器・カード機器・情報通信・設計の6事業を、子会社群で展開する持株会社です。連結子会社は36社、連結従業員2,794名に対して単体は36名という典型的なホールディングス構造をしています。
2025年6月期のセグメント別売上は、情報機器152億円、情報通信135億円、カード機器・その他事務用機器120億円、設計55.7億円、計測機器50億円、セキュリティ機器31.1億円。特定の1事業に偏っていません。
主要な顧客として三菱HCキャピタルの名前が挙がっています。本社は東京都中央区。
| セグメント別売上高 | 2025/06 | 2026/06 |
|---|---|---|
| 設計事業 | 55.7億 | – |
| 計測機器 | 50億 | – |
| 情報通信 | 118億 | – |
| 情報機器 | -16.9% | 140億 |
| セキュリティ機器 | +6.9% | ― |
| カード機器及びその他事務用機器 | +2.6% | ― |
| その他 | +37% | ― |
9項目の採点
加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。あい ホールディングスの加点は21点でした。
| 項目 | 判定 | 実際の数字 |
|---|---|---|
| 1. 売上高の伸び | ◎ | 全期間 年+7.4% / 直近4年 年+22.4% |
| 2. 1株利益の伸び | △ | 全期間 年+11.8% / 直近4年 年+8.8% |
| 3. 営業利益率 | ◎ | 12.7% |
| 4. 自己資本比率 | ◎ | 80.8% |
| 5. 営業キャッシュフロー | ◎ | 19年間で赤字0回 |
| 6. 現金の量と伸び | ◎ | 全期間で11.3倍 / 総資産の37.5% |
| 7. 配当の増え方 | △ | 連続増配4期 |
| 8. 配当性向 | ○ | 24.6% |
| 9. 株価の推移 | ○ | 5年+26% / 1年+6.9% / 12か月線+6.7%(上昇) |
| 加点合計 | 21 | 27点満点 |
19年分のグラフで見る
上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。横軸は決算年度で、2008年までさかのぼっています。

評価された点
- 減点がゼロ。19年間で純利益の赤字も営業キャッシュフローの赤字も減配もありません。
- 売上高が◎。19年平均で年7.4%、直近4年では年22.4%伸びています。M&Aで子会社を増やしながら拡大してきた形です。
- 営業利益率12.7%、自己資本比率80.8%、現金546億円。卸売業の分類ながら利益率が高く、財務は極めて厚い状態です。
減点と弱点
減点はありません。2008年からの記録に、配当が途切れる原因になりうる事実が1つも見つからなかった、ということです。
- EPS(1株利益)は△判定。19年平均では年11.8%伸びていますが、直近4年は年8.8%に鈍化。2026年6月期の純利益は119億円で、前期の213億円から44%減っています。
- 連続増配は4期。TOP10のなかでは短いほうです。
気をつけたい点
- 2024年6月期と2025年6月期は、純利益が経常利益を大きく上回っています。この2期は投資キャッシュフローがプラス(2025年6月期は+70.8億円)で、資産の売却が利益を押し上げた年でした。EPSの伸び率をそのまま実力とは読めません。
- 会社の2027年6月期予想はEPS168.8円で、前期の224.1円から減益の想定です。それに対して予想配当は140円。予想配当性向は83%まで上がる計算になります。
- PER17.8倍はTOP10で最も高い水準です。
配当の記録(17年分)
| 年度 | 1株配当 | 前年比 | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2010年 | 16.00円 | ― | 46.3% |
| 2011年 | 16.00円 | +0.0% | 38.9% |
| 2012年 | 16.00円 | +0.0% | 36.4% |
| 2013年 | 20.00円 | +25.0% | 31.9% |
| 2014年 | 24.00円 | +20.0% | 28.1% |
| 2015年 | 30.00円 | +25.0% | 25.5% |
| 2016年 | 30.00円 | +0.0% | 24.7% |
| 2017年 | 36.00円 | +20.0% | 28.4% |
| 2018年 | 38.00円 | +5.6% | 29.4% |
| 2019年 | 40.00円 | +5.3% | 35.2% |
| 2020年 | 45.00円 | +12.5% | 46.1% |
| 2021年 | 45.00円 | +0.0% | 36.3% |
| 2022年 | 60.00円 | +33.3% | 36.7% |
| 2023年 | 80.00円 | +33.3% | 46.0% |
| 2024年 | 90.00円 | +12.5% | 27.2% |
| 2025年 | 100.00円 | +11.1% | 24.7% |
| 2026年 | 125.00円 | +25.0% | 55.8% |
この連載の記事一覧
上位15銘柄を1日1銘柄ずつ取り上げています。公開前の回はタイトルだけ先に載せています。
- 1位 村上開明堂(7292)|利回り3.50%・総合23点(09/05公開)
- 2位 あいホールディングス(3076)|利回り4.66%・総合21点 ← いまここ
- 3位 アクシーズ(1381)|利回り3.34%・総合21点(09/07公開)
- 4位 ミロク情報サービス(9928)|利回り3.16%・総合21点(09/08公開)
- 5位 アルゴグラフィックス(7595)|利回り4.96%・総合20点(09/09公開予定)
- 6位 立川ブラインド工業(7989)|利回り4.53%・総合20点(09/10公開予定)
- 7位 ライト工業(1926)|利回り3.84%・総合20点(09/11公開予定)
- 8位 ステップ(9795)|利回り3.83%・総合20点(09/12公開予定)
- 9位 ビーアンドピー(7804)|利回り3.65%・総合20点(09/13公開予定)
- 10位 オーテック(1736)|利回り4.10%・総合19点(09/14公開予定)
- 11位 フォーカスシステムズ(4662)|利回り4.14%・総合19点(09/15公開予定)
- 12位 サカイ引越センター(9039)|利回り3.94%・総合19点(09/16公開予定)
- 13位 PI(4290)|利回り4.04%・総合19点(09/17公開予定)
- 14位 ホクリヨウ(1384)|利回り3.62%・総合19点(09/18公開予定)
- 15位 サンドラッグ(9989)|利回り3.54%・総合19点(09/19公開予定)
本記事はIR BANK・株探で公開されているデータをもとに、独自の基準で機械的に採点した結果をまとめたものです。特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、将来の株価や配当を保証するものでもありません。数値は2026年9月4日時点のもので、その後の決算発表や配当予想の修正は反映されていません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。


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