【高配当株ランキングTOP10|1日1銘柄】7595 アルゴグラフィックス|利回り4.96%の中身 前期の純利益192億円のうち85億円は本業ではない

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分析

シリーズ「高配当株ランキングTOP10|1日1銘柄」第5回 / 全15回

独自に分析した日本株の高配当ランキングTOP10を、1日1銘柄ずつ取り上げていく連載の第5回です。今回は5位のアルゴグラフィックス(7595)。利回り4.96%はTOP10で最高。ただし前期の数字には一過性の要因が入っています。

ランキング全体はこちらの記事にまとめています。

このランキングは、配当利回り3%%以上・時価総額100億円以上などで絞り込んだ120銘柄を、企業の実力を測る加点9項目(27点満点)と、2008年からの全期間で配当が途切れた事実を数える減点8項目で採点したものです。データはIR BANKと株探から取得しています。

結論:総合20点(加点22 − 減点2)/予想利回り4.96%

動画でも解説しています

この記事と同じ内容を、グラフを見ながら12分ほどで説明しています。

本業の売上・利益率・成長率はいずれも優秀で、そこは疑いようがありません。ただし前期のEPSと配当には資産売却と株主還元の集中が乗っています。利回りの高さだけを見て「この水準が続く」と読むのは危険です。

アルゴグラフィックス(7595)の基本データ

市場・業種 東証プライム/情報・通信業
株価 1,311円
時価総額 約1,049億円
予想配当利回り 4.96%
予想PER/PBR 12.5倍/1.9倍
決算期 3月31日
直近の実績 2026年 売上715億円・営業利益107億円・EPS263.53円
会社予想 2027年 売上726億円・営業利益103億円・EPS104.8円
本社 東京都中央区日本橋箱崎町5番14号
従業員数 単体 586名 連結 1,198名

株価・PER・PBR・予想利回りは2026年9月4日時点(株探)。業績はIR BANK。

どんな会社か

CADやPLM(製品ライフサイクル管理)といった設計支援システムの専門商社兼システムインテグレーターです。ソフトを売るだけでなく、顧客の設計現場に合わせた構築・運用まで請け負います。

2026年3月期のセグメント別売上はPLM事業695億円(+2.9%)、EDA事業20.4億円(+1.4%)。実質的にPLM事業の1本足です。主要な顧客としてホンダグループとキオクシアグループが挙がっています。

連結従業員1,198名、平均年収806万円。本社は東京都中央区。

セグメント別売上高 2025/03 2026/03
PLM事業 675億 695億
EDA事業 20.1億 20.4億

9項目の採点

加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。アルゴグラフィックスの加点は22点でした。

項目 判定 実際の数字
1. 売上高の伸び ◎ 全期間 年+5.1% / 直近4年 年+10.3%
2. 1株利益の伸び ◎ 全期間 年+23.6% / 直近4年 年+60.7%
3. 営業利益率 ◎ 15.0%
4. 自己資本比率 ○ 60.3%
5. 営業キャッシュフロー △ 19年間で赤字1回
6. 現金の量と伸び ◎ 全期間で6.0倍 / 総資産の39.8%
7. 配当の増え方 ○ 連続増配5期
8. 配当性向 ◎ 30.4%
9. 株価の推移 ○ 5年+62% / 1年+8.8% / 12か月線-5.0%(横ばい)
加点合計 22 27点満点

19年分のグラフで見る

上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。横軸は決算年度で、2008年までさかのぼっています。

7595 アルゴグラフィックス 業績・配当・キャッシュフローの推移
出典:IR BANK(旧有価証券報告書を含む)をもとに作成

評価された点

  • 売上高・EPS・営業利益率がすべて◎。売上は19年平均で年5.1%、営業利益率は15.0%。10年前と比べて売上2.1倍です。
  • 自己資本比率60.3%、現金322億円。総資産の39.8%を現金で持っています。
  • 19年間で純利益の赤字はゼロ、減配もゼロです。

減点と弱点

減点は営業CFが赤字-1点/タコ足配当-1点(合計2点)でした。

  • 営業キャッシュフローが赤字:-1点。19年のうち1回マイナスの年があります。
  • 利益を超える配当:-1点。過去に1回、その年の利益で配当をまかなえなかった年があります。

直近の四半期

2027/03期の第1四半期の進み具合です。

売上高(第1四半期累計) 169億円(前年同期比 +0.6%)
通期予想726億円 に対して 23.3%
営業利益(第1四半期累計) 23億円(前年同期比 -5.7%)
通期予想103億円 に対して 22.3%

気をつけたい点

  • ここが一番大事な点です。2026年3月期は経常利益107億円に対して純利益192億円。経常を85億円も上回っています。同じ期の投資キャッシュフローは+129億円で、資産の売却が利益を押し上げた期でした。EPSが87.4円から263.5円へ3倍になったのは、本業が3倍になったからではありません。
  • 同じ期に186億円の自社株買いを実施し、総還元性向は97%。配当も27.5円から80円へ引き上げられましたが、これも同じ流れのなかの数字です。
  • 会社の2027年3月期予想はEPS104.8円で、前期の263.5円から大幅減。予想配当は65円で、前期の80円から減る想定です。表示されている利回り4.96%はこの65円で計算した数字であって、80円が続く前提ではありません(80円ベースなら6.10%)。

配当の記録(17年分)

年度 1株配当 前年比 配当性向
2010年 6.25円 ― 66.9%
2011年 6.25円 +0.0% 72.2%
2012年 6.25円 +0.0% 118.8%
2013年 6.25円 +0.0% 39.2%
2014年 7.50円 +20.0% 41.8%
2015年 7.50円 +0.0% 32.1%
2016年 7.50円 +0.0% 38.2%
2017年 8.25円 +10.0% 33.4%
2018年 9.13円 +10.7% 30.2%
2019年 11.25円 +23.2% 27.1%
2020年 15.00円 +33.3% 30.4%
2021年 15.00円 +0.0% 32.3%
2022年 15.75円 +5.0% 29.8%
2023年 18.25円 +15.9% 28.7%
2024年 22.50円 +23.3% 29.4%
2025年 27.50円 +22.2% 31.5%
2026年 80.00円 +190.9% 30.4%

この連載の記事一覧

上位15銘柄を1日1銘柄ずつ取り上げています。公開前の回はタイトルだけ先に載せています。

  1. 1位 村上開明堂(7292)|利回り3.50%・総合23点(09/05公開)
  2. 2位 あいホールディングス(3076)|利回り4.66%・総合21点(09/06公開)
  3. 3位 アクシーズ(1381)|利回り3.34%・総合21点(09/07公開)
  4. 4位 ミロク情報サービス(9928)|利回り3.16%・総合21点(09/08公開)
  5. 5位 アルゴグラフィックス(7595)|利回り4.96%・総合20点 ← いまここ
  6. 6位 立川ブラインド工業(7989)|利回り4.53%・総合20点(09/10公開予定)
  7. 7位 ライト工業(1926)|利回り3.84%・総合20点(09/11公開予定)
  8. 8位 ステップ(9795)|利回り3.83%・総合20点(09/12公開予定)
  9. 9位 ビーアンドピー(7804)|利回り3.65%・総合20点(09/13公開予定)
  10. 10位 オーテック(1736)|利回り4.10%・総合19点(09/14公開予定)
  11. 11位 フォーカスシステムズ(4662)|利回り4.14%・総合19点(09/15公開予定)
  12. 12位 サカイ引越センター(9039)|利回り3.94%・総合19点(09/16公開予定)
  13. 13位 PI(4290)|利回り4.04%・総合19点(09/17公開予定)
  14. 14位 ホクリヨウ(1384)|利回り3.62%・総合19点(09/18公開予定)
  15. 15位 サンドラッグ(9989)|利回り3.54%・総合19点(09/19公開予定)

本記事はIR BANK・株探で公開されているデータをもとに、独自の基準で機械的に採点した結果をまとめたものです。特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、将来の株価や配当を保証するものでもありません。数値は2026年9月4日時点のもので、その後の決算発表や配当予想の修正は反映されていません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

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