シリーズ「高配当株ランキングTOP10|1日1銘柄」第9回 / 全15回
独自に分析した日本株の高配当ランキングTOP10を、1日1銘柄ずつ取り上げていく連載の第9回です。今回は9位のビーアンドピー(7804)。加点24点はTOP10で最高。ただし記録が10年しかなく、過去に2回の減配があります。
ランキング全体はこちらの記事にまとめています。
このランキングは、配当利回り3%%以上・時価総額100億円以上などで絞り込んだ120銘柄を、企業の実力を測る加点9項目(27点満点)と、2008年からの全期間で配当が途切れた事実を数える減点8項目で採点したものです。データはIR BANKと株探から取得しています。
動画でも解説しています
この記事と同じ内容を、グラフを見ながら12分ほどで説明しています。
事業の中身だけを見れば10銘柄で最も優秀です。それでも9位に落ち着いたのは、配当の歴史が浅く、その短い期間のなかで2回減らしているからです。「良い会社」であることと「配当が途切れない会社」であることは別だ、というのがこの銘柄の示す例です。
ビーアンドピー(7804)の基本データ
| 市場・業種 | 東証スタンダード/その他製品 |
|---|---|
| 株価 | 2,382円 |
| 時価総額 | 約55億円 |
| 予想配当利回り | 3.65% |
| 予想PER/PBR | 11.0倍/1.43倍 |
| 決算期 | 10月31日 |
| 直近の実績 | 2025年 売上45億円・営業利益7億円・EPS213.53円 |
| 会社予想 | 2026年 売上50億円・営業利益8億円・EPS216.3円 |
| 本社 | 大阪市西区江戸堀二丁目6番33号 |
| 従業員数 | 連結 207名 (臨時24名) 単体 188名 (臨時23名) |
株価・PER・PBR・予想利回りは2026年9月4日時点(株探)。業績はIR BANK。
どんな会社か
大阪市に本社を置く、大判プリントとサイングラフィックスの製造会社です。商業施設や展示会の大型ディスプレイ、店舗の内装装飾などを手がけます。
セグメントは1本。連結従業員207名(ほかに臨時24名)と小さな会社で、連結子会社は1社です。主要な顧客としてフリューの名前が挙がっています。
10年前と比べて売上2.8倍、純利益2.4倍。TOP10で最も伸びの大きい会社です。
9項目の採点
加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。ビーアンドピーの加点は24点でした。
| 項目 | 判定 | 実際の数字 |
|---|---|---|
| 1. 売上高の伸び | ◎ | 全期間 年+10.2% / 直近4年 年+15.5% |
| 2. 1株利益の伸び | ○ | 全期間 年+8.7% / 直近4年 年+26.8% |
| 3. 営業利益率 | ◎ | 15.6% |
| 4. 自己資本比率 | ◎ | 81.2% |
| 5. 営業キャッシュフロー | ◎ | 10年間で赤字0回 |
| 6. 現金の量と伸び | ◎ | 全期間で3.9倍 / 総資産の71.3% |
| 7. 配当の増え方 | ○ | 連続増配5期 |
| 8. 配当性向 | ◎ | 37.5% |
| 9. 株価の推移 | ○ | 5年+109% / 1年-15.1% / 12か月線-1.3%(下落) |
| 加点合計 | 24 | 27点満点 |
10年分のグラフで見る
上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。横軸は決算年度で、2014年までさかのぼっています。

評価された点
- 加点24点はTOP10で最高。9項目のうち5項目が◎です。
- 売上高が◎。全期間平均で年10.2%、直近4年では年15.5%。2025年10月期は売上45億円(前期比+27%)と大きく伸びました。
- 営業利益率15.6%、自己資本比率81.2%、現金は総資産の71.3%。現金比率はTOP10で圧倒的に高く、記録のある10年間でフリーキャッシュフローの赤字はゼロです。
減点と弱点
減点は配当の減配-3点/配当実績が短い-1点(合計4点)でした。
- 配当の減配:-3点。2015年10月期の100円→2016年10月期の30円、2019年10月期の50円→2020年10月期の22円と、2回の減配があります。この採点では減点を19年換算に直すため、記録の短い会社では1回の重みが大きくなります。
- 配当実績が短い:-1点。配当の記録は2015年10月期からの11年分しかありません。他の9銘柄が17年前後あるのに対して、リーマンショックのような局面を配当が乗り越えられるかどうかを確かめる材料がありません。
直近の四半期
2026/10期の第2四半期までの進み具合です。
| 売上高(第2四半期まで累計) | 22億円(前年同期比 +4.9%) 通期予想50億円 に対して 45.0% |
|---|---|
| 営業利益(第2四半期まで累計) | 3億円(前年同期比 -4.5%) 通期予想8億円 に対して 44.8% |
気をつけたい点
- 時価総額は約55億円。TOP10で圧倒的に小さく、売買が薄くなりやすい規模です。
- 2026年10月期の第2四半期までの累計は売上22.5億円・営業利益3.36億円。通期予想(売上50億円・営業利益7.5億円)に対して進捗は45.0%・44.8%。第1四半期の営業利益は1.03億円で、前年同期の1.50億円から31%減りました。
- 株価は5年で+109%と伸びましたが、直近1年は-15.1%。12か月移動平均の傾きも-1.9%とマイナスに転じています。
配当の記録(11年分)
| 年度 | 1株配当 | 前年比 | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2015年 | 100.00円 | ― | 97.6% |
| 2016年 | 30.00円 | -70.0% | 23.6% |
| 2017年 | 30.00円 | +0.0% | 21.6% |
| 2018年 | 50.00円 | +66.7% | 21.5% |
| 2019年 | 50.00円 | +0.0% | 33.5% |
| 2020年 | 22.00円 | -56.0% | 36.0% |
| 2021年 | 31.00円 | +40.9% | 37.6% |
| 2022年 | 34.00円 | +9.7% | 32.5% |
| 2023年 | 43.00円 | +26.5% | 32.9% |
| 2024年 | 60.00円 | +39.5% | 35.0% |
| 2025年 | 80.00円 | +33.3% | 37.5% |
この連載の記事一覧
上位15銘柄を1日1銘柄ずつ取り上げています。公開前の回はタイトルだけ先に載せています。
- 1位 村上開明堂(7292)|利回り3.50%・総合23点(09/05公開)
- 2位 あいホールディングス(3076)|利回り4.66%・総合21点(09/06公開)
- 3位 アクシーズ(1381)|利回り3.34%・総合21点(09/07公開)
- 4位 ミロク情報サービス(9928)|利回り3.16%・総合21点(09/08公開)
- 5位 アルゴグラフィックス(7595)|利回り4.96%・総合20点(09/09公開予定)
- 6位 立川ブラインド工業(7989)|利回り4.53%・総合20点(09/10公開予定)
- 7位 ライト工業(1926)|利回り3.84%・総合20点(09/11公開予定)
- 8位 ステップ(9795)|利回り3.83%・総合20点(09/12公開予定)
- 9位 ビーアンドピー(7804)|利回り3.65%・総合20点 ← いまここ
- 10位 オーテック(1736)|利回り4.10%・総合19点(09/14公開予定)
- 11位 フォーカスシステムズ(4662)|利回り4.14%・総合19点(09/15公開予定)
- 12位 サカイ引越センター(9039)|利回り3.94%・総合19点(09/16公開予定)
- 13位 PI(4290)|利回り4.04%・総合19点(09/17公開予定)
- 14位 ホクリヨウ(1384)|利回り3.62%・総合19点(09/18公開予定)
- 15位 サンドラッグ(9989)|利回り3.54%・総合19点(09/19公開予定)
本記事はIR BANK・株探で公開されているデータをもとに、独自の基準で機械的に採点した結果をまとめたものです。特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、将来の株価や配当を保証するものでもありません。数値は2026年9月4日時点のもので、その後の決算発表や配当予想の修正は反映されていません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。


コメント