【アクティブファンドの動き|2083 週次分析】2026年6月10日 — 太陽誘電・フジクラを完全売却、半導体製造装置へ絞り込み

分析

NEXT FUNDS 日本成長株アクティブETF(銘柄コード 2083)の週次ポートフォリオを比較分析しました。本記事は 2026年6月10日(水)基準日 のPCFを、約1週間前にあたる 6月3日 と突き合わせ、ファンドマネージャーがこの期間でどう動いたのかを抽出したものです。基準日時点の純資産総額は 約36.5億円、キャッシュは約1.7億円です。

 

今週は 新規買い0銘柄、完全売却2銘柄、買い増し6銘柄、部分売却13銘柄 という構成。先週の「商社・ゲームへの大量買い」から一転し、保有株を幅広く利益確定で整理しつつ、空いた資金を半導体製造装置へ集約するという、メリハリの利いた「絞り込み」の1週間でした。電子部品の 太陽誘電 とケーブルの フジクラ は保有ゼロまで売り切り、一方で アドバンテスト・東京エレクトロン・ディスコ・荏原製作所 といった半導体関連を買い増しています。

 

1. 今週のトレードサマリー

区分 銘柄数 主役
新規買い 0
完全売却 2 太陽誘電、フジクラ
買い増し 6 荏原製作所、アドバンテスト
部分売却 13 マニー、ラサ工業、朝日インテック
動いた銘柄 合計 21

 

売りの対象は、電子部品(マニー・ラサ工業・太陽誘電・村田)、医療機器(朝日インテック)、計測制御(アズビル)、金融(三菱UFJ・ゆうちょ銀行)、商社(住友商事)と非常に幅広く、特定セクターというより「全面的な利益確定・整理」の色合いが濃い動きです。その一方で買いは半導体・装置関連に絞られており、資金の流れがはっきりと読み取れます。

 

2. 【完全売却】2銘柄 — 太陽誘電・フジクラから撤退

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 結果
6976 太陽誘電 2,200 0 保有ゼロ(撤退)
5803 フジクラ 600 0 保有ゼロ(撤退)

電子部品の 太陽誘電 は、6月9日に残っていた2,200株を売り切り、ポートフォリオから完全に外れました。前週まで保有していた電子部品の代表格を手放した形です。ケーブル・光ファイバーの フジクラ も同じく6月9日に600株を売却し撤退。いずれも保有株数が小さくなっていた銘柄で、最後のポジションを清算した整理売りと見られます。

 

3. 【買い増し】6銘柄 — 半導体製造装置へ資金を集約

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 株数差 増減率
6361 荏原製作所 600 6,200 +5,600 +933%
6857 アドバンテスト 900 3,400 +2,500 +278%
9984 ソフトバンクグループ 14,100 16,300 +2,200 +15.6%
4684 オービック 14,600 16,400 +1,800 +12.3%
8035 東京エレクトロン 400 800 +400 +100%
6146 ディスコ 500 600 +100 +20%

買い増しの主役は 荏原製作所。600株から6,200株へ、約10倍に積み増しました(6月5日に+4,100株、6月10日に+1,500株)。荏原は半導体製造で使われるドライ真空ポンプ等で世界的シェアを持つ装置・インフラ企業です。次いで アドバンテスト が900株から3,400株へ約3.8倍(6月4日+2,200株、6月5日+300株)。さらに 東京エレクトロン(+400株)、ディスコ(+100株)と、半導体製造装置の主要銘柄を軒並み買い増しており、「半導体の前工程・後工程の装置」への集中が鮮明です。AI投資のプロキシである ソフトバンクグループ の継続買い(+2,200株、保有5位)と、ITの オービック(+1,800株)も加わりました。

 

増加TOP5 保有株数の推移(6/3〜6/10)

4. 【部分売却】13銘柄 — 電子部品・金融・ディフェンシブを幅広く整理

コード 銘柄名 前週株数 今週株数 株数差 減少率
7730 マニー 25,000 15,300 -9,700 -38.8%
4022 ラサ工業 21,800 12,200 -9,600 -44.0%
7747 朝日インテック 9,500 3,000 -6,500 -68.4%
6845 アズビル 19,700 13,400 -6,300 -32.0%
8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 24,000 18,200 -5,800 -24.2%
6981 村田製作所 33,500 29,000 -4,500 -13.4%
9735 セコム 7,400 3,600 -3,800 -51.4%
7182 ゆうちょ銀行 31,700 28,000 -3,700 -11.7%
6134 FUJI 12,200 9,800 -2,400 -19.7%
8053 住友商事 7,300 5,500 -1,800 -24.7%
4519 中外製薬 4,500 3,500 -1,000 -22.2%
3891 ニッポン高度紙工業 7,300 6,500 -800 -11.0%
4461 第一工業製薬 1,100 700 -400 -36.4%

最も削られたのは医療機器の マニー(6月5日に-9,700株)と、リン関連・半導体洗浄向けの ラサ工業(6月5日-3,600株、6月9日-6,000株で計-9,600株)。カテーテルの 朝日インテック は-68%、警備の セコム は-51%と、半分以上を圧縮しています。さらに金融の 三菱UFJ・ゆうちょ銀行、保有トップの 村田製作所(-4,500株)まで一部利益確定。電子部品・医療機器・金融・ディフェンシブと、ほぼ全方位で持ち高を軽くした整理の週でした。

 

減少TOP5 保有株数の推移(6/3〜6/10)

5. 本日(6/10)の動き

直近1営業日、6月10日(6月9日比) の売買は次の3銘柄です。

区分 コード 銘柄名 前日株数 本日株数 株数差
買い増し 6361 荏原製作所 4,700 6,200 +1,500
売り減らし 6981 村田製作所 31,400 29,000 -2,400
売り減らし 3891 ニッポン高度紙工業 7,100 6,500 -600

本日も方向性は週全体と同じで、荏原製作所を追加で買い増しする一方、村田製作所とニッポン高度紙工業を小幅に売り減らしました。半導体装置を積み増し、電子部品を削るという流れが、最終日まで一貫しています。

 

6. 保有銘柄TOP20 — 順位変動(6/10時点)

今週順位 前週 変動 コード 銘柄名 保有割合
1 1 6981 村田製作所 7.70%
2 2 7203 トヨタ自動車 7.44%
3 3 6098 リクルートホールディングス 6.99%
4 4 3064 MonotaRO 4.11%
5 5 9984 ソフトバンクグループ 3.15%
6 7 ↑1 8766 東京海上ホールディングス 3.15%
7 6 ↓1 6758 ソニーグループ 3.02%
8 8 4063 信越化学工業 2.87%
9 9 7936 アシックス 2.76%
10 10 5631 日本製鋼所 2.48%
11 12 ↑1 6857 アドバンテスト 2.45%
12 11 ↓1 7182 ゆうちょ銀行 2.42%
13 13 1605 INPEX 2.13%
14 14 6134 FUJI 1.99%
15 16 ↑1 3891 ニッポン高度紙工業 1.84%
16 15 ↓1 4684 オービック 1.77%
17 17 8750 第一生命ホールディングス 1.72%
18 18 8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 1.59%
19 19 7532 パンパシフィックインターナショナルHD 1.51%
20 20 4568 第一三共 1.47%

上位5銘柄の顔ぶれは不動です。村田製作所は売り減らしと株価下落で割合を落としつつも、依然として保有トップ(7.70%)。注目は アドバンテストが12位→11位(↑1) にランクアップした点で、買い増しと株価上昇でTOP20の中位へ浮上しました。東京海上が7位→6位、ニッポン高度紙工業が16位→15位に上がる一方、ソニーグループオービックは1つずつ順位を下げています。

 

7. 保有割合の変化 TOP5/ワースト5

増加 TOP5

順位 銘柄名 保有割合変化 主因
1 アドバンテスト +1.82pt 買い増し+株価上昇
2 荏原製作所 +0.81pt 買い増し(約10倍)
3 東京エレクトロン +0.74pt 買い増し+株価上昇
4 リクルートホールディングス +0.35pt 株価上昇(株数変化なし)
5 ディスコ +0.31pt 買い増し+株価上昇

減少 ワースト5

順位 銘柄名 保有割合変化 主因
1 村田製作所 -1.50pt 部分売却+株価下落
2 セコム -0.62pt 部分売却(-51%)
3 朝日インテック -0.62pt 部分売却(-68%)
4 FUJI -0.61pt 部分売却+株価下落
5 ラサ工業 -0.57pt 部分売却(-44%)

増加側はアドバンテスト・荏原製作所・東京エレクトロン・ディスコと、上位5つのうち4つが半導体関連。リクルートのように株数を動かさず株価上昇だけで割合を伸ばした銘柄もあります。一方の減少側は、保有トップの村田を筆頭に、ディフェンシブのセコム、医療機器の朝日インテック、電子部品のラサ工業と、売られた銘柄が割合を落としているのが分かります。

 

8. まとめ — 「整理して、半導体装置に張り替える」週

今週の2083は、先週の「商社・ゲームへの大量買い」とは対照的に、幅広い銘柄を利益確定で整理し、その資金を半導体製造装置へ集約する動きが鮮明でした。

 

ポイントを整理すると、第一に 太陽誘電・フジクラの完全売却 と、マニー・ラサ工業・朝日インテック・アズビル・三菱UFJなど 13銘柄の幅広い部分売却。第二に、荏原製作所(約10倍)・アドバンテスト(約3.8倍)・東京エレクトロン・ディスコ という半導体装置への集中的な買い増し。第三に、保有割合の増加上位を半導体関連が占め、アドバンテストがTOP20で11位まで浮上した点です。

 

ファンドマネージャーのメッセージは明快です。「全体的に持ち高を軽くしつつ、勝てる分野=半導体製造装置に資金を寄せる」。来週以降、半導体への傾斜がさらに進むのか、それとも整理した分を別テーマで埋めにいくのか、引き続き日次で追いかけていきます。

 

 

本記事はNEXT FUNDS 日本成長株アクティブETF(2083)の公開PCFデータに基づく分析であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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