シリーズ「高配当株ランキングTOP10|1日1銘柄」第8回 / 全15回
独自に分析した日本株の高配当ランキングTOP10を、1日1銘柄ずつ取り上げていく連載の第8回です。今回は8位のステップ(9795)。神奈川県の学習塾。営業利益率23.9%・自己資本比率89.7%はどちらもTOP10で最高です。
ランキング全体はこちらの記事にまとめています。
このランキングは、配当利回り3%%以上・時価総額100億円以上などで絞り込んだ120銘柄を、企業の実力を測る加点9項目(27点満点)と、2008年からの全期間で配当が途切れた事実を数える減点8項目で採点したものです。データはIR BANKと株探から取得しています。
動画でも解説しています
この記事と同じ内容を、グラフを見ながら12分ほどで説明しています。
利益率と財務は10銘柄で最も優秀です。弱点は成長の鈍化と、校舎投資でキャッシュが安定しないこと。株価が唯一「下落」判定になっている点も含めて、「割安に放置されている優良企業」なのか「先細りを織り込まれている」のか、判断が分かれるところです。
ステップ(9795)の基本データ
| 市場・業種 | 東証プライム/サービス業 |
|---|---|
| 株価 | 2,295円 |
| 時価総額 | 約383億円 |
| 予想配当利回り | 3.83% |
| 予想PER/PBR | 12.9倍/1.29倍 |
| 決算期 | 9月30日 |
| 直近の実績 | 2025年 売上158億円・営業利益38億円・EPS170.35円 |
| 会社予想 | 2026年 売上165億円・営業利益39億円・EPS177.7円 |
| 本社 | 藤沢市藤沢602番地 |
| 従業員数 | 単体 954名 (臨時197名) |
株価・PER・PBR・予想利回りは2026年9月4日時点(株探)。業績はIR BANK。
どんな会社か
神奈川県を地盤とする学習塾「STEP」の運営会社です。小中高生を対象に、県内で高いシェアを持っています。
セグメントは学習塾事業の1本。従業員954名(ほかに臨時197名)はすべて単体で、連結子会社を持たないシンプルな構造です。
本社は神奈川県藤沢市。10年前と比べて売上1.6倍、純利益1.8倍。
9項目の採点
加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。ステップの加点は22点でした。
| 項目 | 判定 | 実際の数字 |
|---|---|---|
| 1. 売上高の伸び | ○ | 全期間 年+5.1% / 直近4年 年+4.9% |
| 2. 1株利益の伸び | △ | 全期間 年+7.3% / 直近4年 年+3.1% |
| 3. 営業利益率 | ◎ | 23.9% |
| 4. 自己資本比率 | ◎ | 89.7% |
| 5. 営業キャッシュフロー | ◎ | 18年間で赤字0回 |
| 6. 現金の量と伸び | ◎ | 全期間で5.8倍 / 総資産の24.8% |
| 7. 配当の増え方 | ◎ | 連続増配10期 |
| 8. 配当性向 | ◎ | 49.9% |
| 9. 株価の推移 | △ | 5年+20% / 1年-7.6% / 12か月線-2.2%(下落) |
| 加点合計 | 22 | 27点満点 |
18年分のグラフで見る
上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。横軸は決算年度で、2008年までさかのぼっています。

評価された点
- 営業利益率23.9%。TOP10で最も高く、5期連続で22%を超えています。
- 自己資本比率89.7%。こちらもTOP10で最高。借入にほとんど頼らない財務です。
- 配当は2010年9月期の18円から2025年9月期の85円へ。連続増配10期、18年間で減配はありません(2014年9月期の減額は記念配当の剥落として除外しています)。
減点と弱点
減点はFCFが恒常赤字-2点(合計2点)でした。
- フリーキャッシュフローが恒常赤字:-2点。18年のうち3回マイナスです。校舎を自社で持つ方針のため、教室網を広げる局面で投資が先行します。2025年9月期は投資が-31.9億円に膨らみ、フリーキャッシュフローは1.9億円まで縮みました。
- EPSが△。18年平均で年7.3%、直近4年は年3.1%と伸びが鈍っています。
- 株価が△。5年で+20%、直近1年は-7.6%。12か月移動平均の傾きも-1.1%で、9項目のなかで唯一「下落」と判定されました。
直近の四半期
2026/09期の第3四半期までの進み具合です。
| 売上高(第3四半期まで累計) | 122億円(前年同期比 +3.6%) 通期予想165億円 に対して 74.1% |
|---|---|
| 営業利益(第3四半期まで累計) | 30億円(前年同期比 +5.9%) 通期予想39億円 に対して 76.7% |
気をつけたい点
- 少子化は、この事業にとって構造的な逆風です。生徒数の減少を単価と校舎数でどこまで補えるかが業績の分かれ目になります。
- 2026年9月期の第3四半期までの累計は売上122.2億円・営業利益30.2億円。通期予想(売上165億円・営業利益39.4億円)に対して進捗はそれぞれ74.1%・76.7%と順調です。
- 予想配当性向は49%。予想EPS177.7円に対して予想配当は87.9円です。
配当の記録(16年分)
| 年度 | 1株配当 | 前年比 | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2010年 | 18.00円 | ― | 29.4% |
| 2011年 | 19.00円 | +5.6% | 29.2% |
| 2012年 | 22.00円 | +15.8% | 29.1% |
| 2013年 | 28.00円 | +27.3% | 36.5% |
| 2014年 | 24.00円 | -14.3% | 29.5% |
| 2015年 | 26.00円 | +8.3% | 29.1% |
| 2016年 | 30.00円 | +15.4% | 29.9% |
| 2017年 | 33.00円 | +10.0% | 29.8% |
| 2018年 | 34.00円 | +3.0% | 30.3% |
| 2019年 | 38.00円 | +11.8% | 32.2% |
| 2020年 | 40.00円 | +5.3% | 49.2% |
| 2021年 | 45.00円 | +12.5% | 30.1% |
| 2022年 | 46.00円 | +2.2% | 29.6% |
| 2023年 | 72.00円 | +56.5% | 49.4% |
| 2024年 | 77.00円 | +6.9% | 49.5% |
| 2025年 | 85.00円 | +10.4% | 49.9% |
※2014年の減額は前年に上乗せされた記念配当が外れたものと判断し、減配としては数えていません。
この連載の記事一覧
上位15銘柄を1日1銘柄ずつ取り上げています。公開前の回はタイトルだけ先に載せています。
- 1位 村上開明堂(7292)|利回り3.50%・総合23点(09/05公開)
- 2位 あいホールディングス(3076)|利回り4.66%・総合21点(09/06公開)
- 3位 アクシーズ(1381)|利回り3.34%・総合21点(09/07公開)
- 4位 ミロク情報サービス(9928)|利回り3.16%・総合21点(09/08公開)
- 5位 アルゴグラフィックス(7595)|利回り4.96%・総合20点(09/09公開予定)
- 6位 立川ブラインド工業(7989)|利回り4.53%・総合20点(09/10公開予定)
- 7位 ライト工業(1926)|利回り3.84%・総合20点(09/11公開予定)
- 8位 ステップ(9795)|利回り3.83%・総合20点 ← いまここ
- 9位 ビーアンドピー(7804)|利回り3.65%・総合20点(09/13公開予定)
- 10位 オーテック(1736)|利回り4.10%・総合19点(09/14公開予定)
- 11位 フォーカスシステムズ(4662)|利回り4.14%・総合19点(09/15公開予定)
- 12位 サカイ引越センター(9039)|利回り3.94%・総合19点(09/16公開予定)
- 13位 PI(4290)|利回り4.04%・総合19点(09/17公開予定)
- 14位 ホクリヨウ(1384)|利回り3.62%・総合19点(09/18公開予定)
- 15位 サンドラッグ(9989)|利回り3.54%・総合19点(09/19公開予定)
本記事はIR BANK・株探で公開されているデータをもとに、独自の基準で機械的に採点した結果をまとめたものです。特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、将来の株価や配当を保証するものでもありません。数値は2026年9月4日時点のもので、その後の決算発表や配当予想の修正は反映されていません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。


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