【高配当株分析】オカムラ・キューブシステム・愛知時計電機・イエローハット・TYK|利回り3.84〜4.48%の5社、今期は4社が営業増益予想

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分析

シリーズ「高配当株分析|5銘柄ずつ」

今回はオフィス家具のオカムラ、システム開発のキューブシステム、水道・ガスメーターの愛知時計電機、カー用品のイエローハット、鉄鋼向け耐火物のTYKの5社です。予想配当利回りは3.84〜4.48%。業種も規模も違う5社ですが、独自の採点ではそろって16〜17点に並びました。2008年からの19年分の業績・配当・キャッシュフローで、赤字や減配、利益を超える配当の記録がないかを確かめ、今期の会社予想と第1四半期の進み具合もあわせて見ていきます。株価と指標は2026年9月4日終値換算です。

今回取り上げるのは、オカムラ(7994)キューブシステム(2335)愛知時計電機(7723)イエローハット(9882)TYK(5363)の5社です。ランキング全体はこちらの記事にまとめています。

このランキングは、配当利回り3%以上・時価総額100億円以上などで絞り込んだ120銘柄を、企業の実力を測る加点9項目(27点満点)と、2008年からの全期間で配当が途切れた事実を数える減点8項目で採点したものです。記録が19年に満たない会社は、回数を19年に換算して数えています。データはIR BANKと株探から取得しています。

今回の5社

銘柄 株価 予想利回り 予想PER 総合点
オカムラ(7994) 2,390円 4.40% 10.74倍 17点
キューブシステム(2335) 1,098円 4.19% 11.12倍 17点
愛知時計電機(7723) 2,867円 4.19% 12.36倍 17点
イエローハット(9882) 1,771円 3.84% 12.21倍 17点
TYK(5363) 682円 4.48% 6.73倍 16点

株価・PER・予想利回りは2026年9月4日時点(株探)。業績・配当・キャッシュフローはIR BANK。

動画でも解説しています

この記事の5社を、グラフを見ながら約29分で説明しています。

オカムラ(7994)

オフィス家具の大手。2010年3月期から17年間、1株配当が前年を下回った年はなく、予想利回りは4.40%です。

結論:総合17点(加点19 − 減点2)/予想利回り4.40%

配当を減らさずに17年間積み上げてきた記録と、19年間黒字の営業キャッシュフローが強みです。一方で営業利益率は2年続けて下がり、今期は純利益の減益予想。第1四半期の営業利益の進捗13.2%から、通期予想にどう近づくかを確かめたい銘柄です。

基本データ

市場・業種 東証プライム/その他製品
株価 2,390円
時価総額 約2,404億円
予想配当利回り 4.40%
予想PER/PBR 10.74倍/1.11倍
決算期 3月31日
直近の実績 2026年 売上3,290億円・営業利益241億円・EPS236.80円
会社予想 2027年 売上3,470億円・営業利益260億円・EPS222.9円
予想1株配当 105.2円(予想配当性向47%)
本社 横浜市西区北幸二丁目7番18号
従業員数 連結 6,082名 単体 4,494名

どんな会社か

オフィス家具の大手で、首都圏に強みを持ち、商品開発に定評があります。オフィス環境機器、商環境機器、物流システム機器の製造販売を主な事業とし、関連する物流・施工・サービスまで手がけています。店舗の陳列棚や什器も扱います。

2026年3月期のセグメント別売上は、オフィス環境事業1,919億円(前期比+14.6%)、商環境事業1,162億円(-1.8%)、物流システム事業147億円(-34.9%)、その他63億円(+1.3%)。オフィス環境事業が売上の半分以上を占めます。

本社は横浜市西区。連結の従業員は6,082名、連結子会社33社。有価証券報告書に主要な顧客の記載はありません。10年前(2016年3月期)と比べて、売上は1.4倍、純利益は2.5倍です。

セグメント別売上高 2025/03 2026/03
物流システム事業 226億 147億
商環境事業 1183億 1162億
オフィス環境事業 1674億 1919億
その他 62.2億 63億

9項目の採点

加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。オカムラの加点は19点でした。

項目 判定 実際の数字
1. 売上高の伸び 全期間 年+2.4% / 直近4年 年+5.9%
2. 1株利益の伸び 全期間 年+27.5% / 直近4年 年+13.2%
3. 営業利益率 7.3%
4. 自己資本比率 67.6%
5. 営業キャッシュフロー 19年間で赤字0回
6. 現金の量と伸び 全期間で1.6倍 / 総資産の10.6%
7. 配当の増え方 連続増配5期
8. 配当性向 43.9%
9. 株価の推移 5年+45% / 1年+1.3% / 12か月線-0.1%(横ばい)
加点合計 19 27点満点

19年分のグラフ

上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。

7994 オカムラ 業績・配当・キャッシュフローの推移
出典:IR BANK(旧有価証券報告書を含む)をもとに作成

評価された点

  • 配当が17年間、前年を下回っていない。2010年3月期の7.50円から2026年3月期の104円まで13.9倍。据え置きの年はあるものの減配はなく、連続増配は5期です。
  • 1株利益の伸びが◎。直近4年で年13.2%。2026年3月期の1株利益は236.80円で、配当性向は43.9%と30〜50%の範囲に収まっています。
  • 営業キャッシュフローは19年間黒字。2026年3月期は272億円でした。自己資本比率も2008年3月期の42.7%から67.6%まで上がっています。

減点と弱点

減点はタコ足配当-2点(合計2点)でした。

  • 利益を超える配当が2回(-2点)。2010年3月期と2011年3月期は、1株利益4.85円・5.37円に対して配当7.50円を出し、配当性向は177.1%と136.9%でした。
  • 営業利益率は7.3%で△。2024年3月期の8.1%から2年続けて下がっています。現金も総資産の10.6%で△です。
  • 2025年3月期は営業キャッシュフローが9.8億円まで落ち、フリーキャッシュフローは-133億円でした。物流システム事業の売上は2026年3月期に34.9%減っています。

直近の四半期

2027/03期の第1四半期の進み具合です。

売上高(第1四半期累計) 740億円(前年同期比 -1.9%)
通期予想3,470億円 に対して 21.3%
営業利益(第1四半期累計) 34.4億円(前年同期比 +10.3%)
通期予想260億円 に対して 13.2%

気をつけたい点

  • 会社の2027年3月期予想は、売上3,470億円(+5.5%)、営業利益260億円(+7.9%)に対して、純利益は211億円(-5.8%)の減益です。予想配当性向は47%。
  • 第1四半期は売上740億円(前年同期比-1.9%)、営業利益34.4億円(+10.3%)。営業利益は増えていますが、通期予想に対する進捗は13.2%です。
  • 株価は5年で+45%、直近1年は+1.3%で、12か月移動平均とほぼ同じ位置(-0.1%)。判定は横ばい、予想PER10.74倍、PBR1.11倍です。
オカムラの配当の記録(17年分)を開く
年度 1株配当 前年比 配当性向
2010年 7.50円 177.1%
2011年 7.50円 +0.0% 136.9%
2012年 10.00円 +33.3% 25.0%
2013年 12.00円 +20.0% 25.1%
2014年 17.00円 +41.7% 30.6%
2015年 17.00円 +0.0% 29.2%
2016年 24.00円 +41.2% 29.2%
2017年 24.00円 +0.0% 31.9%
2018年 26.00円 +8.3% 26.5%
2019年 28.00円 +7.7% 30.1%
2020年 32.00円 +14.3% 35.8%
2021年 32.00円 +0.0% 28.4%
2022年 40.00円 +25.0% 26.4%
2023年 55.00円 +37.5% 33.7%
2024年 86.00円 +56.4% 40.1%
2025年 94.00円 +9.3% 40.4%
2026年 104.00円 +10.6% 43.9%

キューブシステム(2335)

金融・通信・流通向けに強いシステム開発会社。現金が総資産の45.8%を占め、予想利回りは4.19%です。

結論:総合17点(加点18 − 減点1)/予想利回り4.19%

赤字のない19年と厚い現金は、配当を支える土台として十分です。ただし2023年3月期の大幅増配の翌年に減配した記録があり、今期は増益予想に対して第1四半期が営業減益。増配がどう続くかを確かめたい銘柄です。

基本データ

市場・業種 東証プライム/情報・通信業
株価 1,098円
時価総額 約173億円
予想配当利回り 4.19%
予想PER/PBR 11.12倍/1.49倍
決算期 3月31日
直近の実績 2026年 売上185億円・営業利益15.6億円・EPS103.35円
会社予想 2027年 売上200億円・営業利益18.0億円・EPS98.8円
予想1株配当 46.0円(予想配当性向47%)
本社 東京都品川区大崎二丁目11番1号
従業員数 連結 938名 単体 704名

どんな会社か

ITを使って顧客のビジネスモデルの変革を促し、経営環境の変化への対応を支援する、システムソリューション・サービスを事業としています。金融・通信・流通向けに強く、SEのプロジェクト管理能力に定評があります。

有価証券報告書に載る主要な顧客は、野村総合研究所、富士通、イオンアイビスの3社。2026年3月期の売上は185億円(前期比+0.5%)、営業利益は15.6億円でした。

本社は東京都品川区。連結の従業員は938名で平均年齢34歳、連結子会社3社。研究開発費は1億2200万円です。10年前(2016年3月期)と比べて、売上は1.5倍、純利益は2.5倍です。

9項目の採点

加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。キューブシステムの加点は18点でした。

項目 判定 実際の数字
1. 売上高の伸び 全期間 年+4.7% / 直近4年 年+4.3%
2. 1株利益の伸び 全期間 年+9.9% / 直近4年 年+13.7%
3. 営業利益率 8.4%
4. 自己資本比率 76.5%
5. 営業キャッシュフロー 19年間で赤字0回
6. 現金の量と伸び 全期間で3.5倍 / 総資産の45.8%
7. 配当の増え方 連続増配2期
8. 配当性向 44.5%
9. 株価の推移 5年+7% / 1年-4.2% / 12か月線+3.3%(横ばい)
加点合計 18 27点満点

19年分のグラフ

上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。

2335 キューブシステム 業績・配当・キャッシュフローの推移
出典:IR BANK(旧有価証券報告書を含む)をもとに作成

評価された点

  • 財務が厚い。自己資本比率76.5%、現金68.3億円は総資産の45.8%。現金は全期間で3.5倍に増え、どちらも◎評価です。
  • 19年間、赤字がない。純利益も営業キャッシュフローも一度も赤字になっておらず、減収も2012年3月期の1回だけです。
  • 配当性向44.5%。2026年3月期の配当は46円で、2010年3月期の8.33円から5.5倍。配当性向は30〜50%の範囲に収まっています。

減点と弱点

減点は配当の減配-1点(合計1点)でした。

  • 減配が1回(-1点)。2024年3月期に配当を50円から35円へ30%減らしました。前年の2023年3月期に23円から50円へ増やし、配当性向が71.1%まで上がった翌年です。記録17年で1回を、19年換算で1.1回と数えています。
  • 連続増配は2期で△、営業利益率8.4%も△。株価は5年で+7%、直近1年で-4.2%で、株価の推移も△です。
  • 営業キャッシュフローは2025年3月期に2.5億円まで落ち込み、2026年3月期は7.7億円。2021年3月期と2024年3月期の10.4億円を下回っています。

直近の四半期

2027/03期の第1四半期の進み具合です。

売上高(第1四半期累計) 45.5億円(前年同期比 +0.0%)
通期予想200億円 に対して 22.8%
営業利益(第1四半期累計) 3.5億円(前年同期比 -11.7%)
通期予想18.0億円 に対して 19.7%

気をつけたい点

  • 会社の2027年3月期予想は、売上200億円(+8.1%)、営業利益18.0億円(+15.4%)、純利益15.0億円(-3.8%)。予想配当性向は47%です。
  • 第1四半期は売上45.5億円(前年同期比+0.0%)、営業利益3.5億円(-11.7%)。営業利益の通期予想に対する進捗は19.7%で、増益予想とは逆向きの出だしです。
  • 時価総額は約173億円と5社で最も小さく、予想PER11.12倍、PBR1.49倍です。株価は12か月移動平均を3.3%上回り、判定は横ばいです。
キューブシステムの配当の記録(17年分)を開く
年度 1株配当 前年比 配当性向
2010年 8.33円 36.3%
2013年 11.00円 +32.1% 48.9%
2014年 11.00円 +0.0% 42.7%
2015年 14.00円 +27.3% 35.2%
2016年 14.00円 +0.0% 32.4%
2017年 14.00円 +0.0% 35.8%
2018年 16.00円 +14.3% 39.4%
2019年 16.00円 +0.0% 37.0%
2020年 18.00円 +12.5% 46.5%
2021年 20.00円 +11.1% 32.2%
2022年 23.00円 +15.0% 32.9%
2023年 50.00円 +117.4% 71.1%
2024年 35.00円 -30.0% 49.7%
2025年 40.00円 +14.3% 47.7%
2026年 46.00円 +15.0% 44.5%

愛知時計電機(7723)

水道・ガスメーターの大手。2026年3月期に配当を50.7%増やしましたが、今期は営業利益20.8%減の予想です。

結論:総合17点(加点19 − 減点2)/予想利回り4.19%

財務は厚く株価も上昇基調で、配当は直近3年で大きく増えました。ただ今期は営業利益20.8%減の予想で、第1四半期は営業赤字。予想配当性向52%のなかで、配当を増やし続けられるかを見極めたい銘柄です。

基本データ

市場・業種 東証プライム/精密機器
株価 2,867円
時価総額 約443億円
予想配当利回り 4.19%
予想PER/PBR 12.36倍/0.86倍
決算期 3月31日
直近の実績 2026年 売上591億円・営業利益47.1億円・EPS312.12円
会社予想 2027年 売上605億円・営業利益37.3億円・EPS232.7円
予想1株配当 120.1円(予想配当性向52%)
本社 名古屋市熱田区千年一丁目2番70号
従業員数 連結 1,719名 単体 1,182名

どんな会社か

水道・ガスメーターの大手で、計測技術に強みを持ちます。官公需の比率が高い一方、民需向けを強化しています。事業は計測器関連事業とその他の製造・販売で構成されます。

2026年3月期の売上は591億円(前期比+8.8%)、営業利益47.1億円、純利益48.0億円。研究開発費は12億9200万円、設備投資は24億2600万円です。有価証券報告書に主要な顧客の記載はありません。

本社は名古屋市熱田区。連結の従業員は1,719名で平均勤続17.5年、連結子会社5社。10年前(2016年3月期)と比べて、売上は1.4倍、純利益は3.4倍です。

9項目の採点

加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。愛知時計電機の加点は19点でした。

項目 判定 実際の数字
1. 売上高の伸び 全期間 年+3.0% / 直近4年 年+5.6%
2. 1株利益の伸び 全期間 年+10.6% / 直近4年 年+11.5%
3. 営業利益率 8.0%
4. 自己資本比率 74.8%
5. 営業キャッシュフロー 19年間で赤字0回
6. 現金の量と伸び 全期間で2.4倍 / 総資産の12.7%
7. 配当の増え方 連続増配4期
8. 配当性向 36.2%
9. 株価の推移 5年+84% / 1年+4.4% / 12か月線+1.5%(上昇)
加点合計 19 27点満点

19年分のグラフ

上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。

7723 愛知時計電機 業績・配当・キャッシュフローの推移
出典:IR BANK(旧有価証券報告書を含む)をもとに作成

評価された点

  • 株価の推移が◎。5年で+84%、直近1年で+4.4%。12か月移動平均も半年で+9.8%切り上がり、判定は上昇です。それでもPBRは0.86倍です。
  • 自己資本比率74.8%。2008年3月期の41.0%から大きく高まり、◎評価。営業キャッシュフローは19年間黒字です。
  • 配当は17年で4.8倍。2010年3月期の23.33円から2026年3月期の113円へ。直近は64円→75円→113円と増え、配当性向は36.2%です。

減点と弱点

減点はFCFが恒常赤字-2点(合計2点)でした。

  • フリーキャッシュフローの恒常赤字(-2点)。2008年3月期(-0.42億円)、2012年3月期(-6.4億円)、2013年3月期(-20.8億円)の3回です。2026年3月期も4.5億円にとどまりました。
  • 2020年3月期(40円)と2022年3月期(42.67円)は配当が前年を下回りましたが、記念配当の剥落とみなして減配には数えていません。
  • 連続増配は4期、営業利益率は8.0%で、どちらも△。売上は19年のうち5回、前年を下回っています。営業キャッシュフローは2021年3月期の41.9億円から、2026年3月期は28.2億円に減っています。

直近の四半期

2027/03期の第1四半期の進み具合です。

売上高(第1四半期累計) 138億円(前年同期比 +10.4%)
通期予想605億円 に対して 22.8%
営業利益(第1四半期累計) -7.4億円(前年同期比 -187.8%)
通期予想37.3億円 に対して -19.7%

気をつけたい点

  • 今期は減益予想。2027年3月期は売上605億円(+2.4%)に対し、営業利益37.3億円(-20.8%)、純利益35.7億円(-25.6%)。予想配当性向は52%に上がります。
  • 第1四半期は売上138億円(前年同期比+10.4%)ながら、営業損益は-7.4億円の赤字。前年同期の黒字から赤字に転じています。
  • 2026年3月期の純利益48.0億円は営業利益47.1億円を上回っていました。1株利益は312.12円から、今期予想では232.70円に下がる見込みです。予想PERは12.36倍。
愛知時計電機の配当の記録(17年分)を開く
年度 1株配当 前年比 配当性向
2010年 23.33円 37.4%
2011年 25.00円 +7.2% 28.1%
2012年 30.00円 +20.0% 27.3%
2013年 30.00円 +0.0% 24.7%
2014年 33.33円 +11.1% 31.6%
2015年 33.33円 +0.0% 44.3%
2016年 33.33円 +0.0% 36.4%
2017年 36.67円 +10.0% 25.3%
2018年 40.00円 +9.1% 22.0%
2019年 43.33円 +8.3% 23.5%
2020年 40.00円 -7.7% 26.2%
2021年 43.33円 +8.3% 22.3%
2022年 42.67円 -1.5% 23.5%
2023年 55.00円 +28.9% 24.4%
2024年 64.00円 +16.4% 30.9%
2025年 75.00円 +17.2% 32.6%
2026年 113.00円 +50.7% 36.2%

※2020・2022年の減額は前年に上乗せされた記念配当が外れたものと判断し、減配としては数えていません。

イエローハット(9882)

カー用品販売の大手。連続増配10期で、配当は17年で24.8倍になりました。予想利回りは3.84%です。

結論:総合17点(加点19 − 減点2)/予想利回り3.84%

17年間減配なし、連続増配10期という配当の記録は、5社で最も長いものです。一方で自己資本比率は2年で大きく下がり、営業利益率も低下。今期は増益予想ながら第1四半期は営業減益で、利回りが5社で最も低い点も含めて見ておきたい銘柄です。

基本データ

市場・業種 東証プライム/卸売業
株価 1,771円
時価総額 約1,524億円
予想配当利回り 3.84%
予想PER/PBR 12.21倍/1.2倍
決算期 3月31日
直近の実績 2026年 売上1,713億円・営業利益151億円・EPS137.85円
会社予想 2027年 売上1,760億円・営業利益160億円・EPS143.8円
予想1株配当 68.0円(予想配当性向47%)
本社 東京都大田区北千束1-4-6
従業員数 単体 137名 (臨時64名) 連結 4,176名 (臨時1,591名)

どんな会社か

カー用品販売の大手で、直営店での販売とFC向けの卸売りが事業の軸です。カー用品・二輪用品等の製造、卸売、小売に加えて賃貸不動産事業も行い、バイク・自転車の販売も手がけます。

2026年3月期のセグメント別売上は、カー用品・二輪用品等販売事業1,655億円(前期比+11.6%)、賃貸不動産事業57.9億円(+0.2%)。有価証券報告書に載る主要な顧客はホットマンです。

本社は東京都大田区。連結の従業員は4,176名(ほかに臨時1,591名)、連結子会社43社。10年前(2016年3月期)と比べて、売上は1.4倍、純利益は2.1倍です。

セグメント別売上高 2025/03 2026/03
賃貸不動産事業 57.8億 57.9億
カー用品・二輪用品等販売事業 1483億 1655億

9項目の採点

加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。イエローハットの加点は19点でした。

項目 判定 実際の数字
1. 売上高の伸び 全期間 年+2.7% / 直近4年 年+5.2%
2. 1株利益の伸び 全期間 年+14.2% / 直近4年 年+6.1%
3. 営業利益率 8.8%
4. 自己資本比率 59.8%
5. 営業キャッシュフロー 19年間で赤字0回
6. 現金の量と伸び 全期間で9.0倍 / 総資産の19.2%
7. 配当の増え方 連続増配10期
8. 配当性向 45.0%
9. 株価の推移 5年+83% / 1年+5.6% / 12か月線+6.2%(上昇)
加点合計 19 27点満点

19年分のグラフ

上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。

9882 イエローハット 業績・配当・キャッシュフローの推移
出典:IR BANK(旧有価証券報告書を含む)をもとに作成

評価された点

  • 連続増配10期。2010年3月期の2.50円から2026年3月期の62円まで、17年間一度も前年を下回っていません。2025年3月期は33円から50円へ+51.5%でした。
  • 配当性向45.0%。2024年3月期まで30%未満だった配当性向が、2025年3月期に40.5%、2026年3月期に45.0%へ上がり、30〜50%の範囲に入りました。
  • 株価の推移が◎。5年で+83%、直近1年で+5.6%、判定は上昇。現金も2026年3月期に397億円まで増えています。

減点と弱点

減点は純利益が赤字-2点(合計2点)でした。

  • 純利益の赤字が2回(-2点)。2008年3月期は-34.7億円、2009年3月期は-6.2億円。2010年3月期以降の17年間は黒字が続いています。
  • 自己資本比率が59.8%まで低下して△。2024年3月期の80.8%から2年で21ポイント下がりました。同じ期間に現金は48.4億円から397億円へ増えています。
  • 営業利益率は8.8%で△。2023年3月期の10.4%から下がり、2026年3月期は増収でも営業利益が155億円から151億円に減りました。フリーキャッシュフローは2020年3月期と2025年3月期に赤字です。

直近の四半期

2027/03期の第1四半期の進み具合です。

売上高(第1四半期累計) 412億円(前年同期比 +2.2%)
通期予想1,760億円 に対して 23.4%
営業利益(第1四半期累計) 29.1億円(前年同期比 -16.9%)
通期予想160億円 に対して 18.2%

気をつけたい点

  • 会社の2027年3月期予想は、売上1,760億円(+2.7%)、営業利益160億円(+6.0%)、純利益122億円(+1.7%)の増益。予想配当は68円、予想配当性向は47%です。
  • 第1四半期は売上412億円(前年同期比+2.2%)に対し、営業利益29.1億円(-16.9%)。営業利益の通期予想に対する進捗は18.2%です。
  • 予想利回り3.84%は5社で最も低く、予想PER12.21倍、PBR1.2倍。株価は12か月移動平均を6.2%上回っています。
イエローハットの配当の記録(17年分)を開く
年度 1株配当 前年比 配当性向
2010年 2.50円 11.8%
2011年 4.50円 +80.0% 11.7%
2012年 6.00円 +33.3% 9.1%
2013年 8.00円 +33.3% 12.3%
2014年 10.00円 +25.0% 12.4%
2015年 11.50円 +15.0% 19.2%
2016年 13.50円 +17.4% 22.2%
2017年 15.00円 +11.1% 24.8%
2018年 16.50円 +10.0% 22.2%
2019年 18.00円 +9.1% 22.6%
2020年 23.00円 +27.8% 28.9%
2021年 27.00円 +17.4% 29.1%
2022年 29.00円 +7.4% 27.7%
2023年 31.00円 +6.9% 26.8%
2024年 33.00円 +6.5% 29.7%
2025年 50.00円 +51.5% 40.5%
2026年 62.00円 +24.0% 45.0%

TYK(5363)

鉄鋼向け耐火物の大手。予想利回り4.48%、PER6.73倍、PBR0.6倍は5社で最も割安な水準ですが、過去の減点も最も多い銘柄です。

結論:総合16点(加点23 − 減点7)/予想利回り4.48%

利益率・財務・株価の評価は5社で最も高く、配当も直近5期で増えています。ただ2010年3月期までの赤字や2020年3月期の減配の記録が残り、今期の純利益の伸びは営業利益の伸びを大きく上回る予想です。本業の伸びで配当が増えるかを確かめたい銘柄です。

基本データ

市場・業種 東証スタンダード/ガラス・土石
株価 682円
時価総額 約310億円
予想配当利回り 4.48%
予想PER/PBR 6.73倍/0.6倍
決算期 3月31日
直近の実績 2026年 売上315億円・営業利益34.4億円・EPS84.19円
会社予想 2027年 売上318億円・営業利益35.5億円・EPS102.0円
予想1株配当 30.6円(予想配当性向30%)
本社 東京都港区港南二丁目11番1号
従業員数 単体 400名 (臨時40名) 連結 927名 (臨時115名)

どんな会社か

鉄鋼向けの耐火煉瓦、不定形耐火物、非鉄金属向けの黒鉛坩堝、ニューセラミックス等の製造販売が主な事業です。JFE系の耐火物大手で、技術力に強く、海外展開で先行し、炭素製品にも進出しています。

2026年3月期の地域別売上は、日本217億円(前期比+0.8%)、ヨーロッパ45.2億円(+2.3%)、北米40.7億円(-12.5%)。主要な顧客として、村田製作所、日本製鉄、JFEスチールなどが挙がっています。

本社は東京都港区で、東証スタンダード上場。連結の従業員は927名、連結子会社13社。10年前(2016年3月期)と比べて、売上は1.6倍、純利益は5.8倍です。

セグメント別売上高 2025/03 2026/03
日本 216億 217億
北米 46.5億 40.7億
ヨーロッパ 44.2億 45.2億
アジア 896百万 829百万
その他 410百万 341百万

9項目の採点

加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。TYKの加点は23点でした。

項目 判定 実際の数字
1. 売上高の伸び 全期間 年+2.4% / 直近4年 年+3.2%
2. 1株利益の伸び 全期間 年+12.3% / 直近4年 年+20.8%
3. 営業利益率 10.9%
4. 自己資本比率 70.4%
5. 営業キャッシュフロー 19年間で赤字0回
6. 現金の量と伸び 全期間で9.7倍 / 総資産の21.3%
7. 配当の増え方 連続増配5期
8. 配当性向 30.0%
9. 株価の推移 5年+110% / 1年+29.8% / 12か月線+9.5%(上昇)
加点合計 23 27点満点

19年分のグラフ

上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。

5363 TYK 業績・配当・キャッシュフローの推移
出典:IR BANK(旧有価証券報告書を含む)をもとに作成

評価された点

  • 利益率と財務がそろって高い。営業利益率10.9%は5社で最も高く、自己資本比率70.4%、現金143億円は総資産の21.3%です。
  • 1株利益の伸びが◎。直近4年で年20.8%。2026年3月期の1株利益は84.19円で、2021年3月期の29.08円から伸びています。
  • 株価の推移が◎。5年で+110%、直近1年で+29.8%、判定は上昇。それでもPBRは0.6倍、予想PERは6.73倍です。

減点と弱点

減点は純利益が赤字-3点/配当の減配-1点/タコ足配当-1点/FCFが恒常赤字-2点(合計7点)でした。

  • 減点は7点で5社で最多。純利益の赤字が2008〜2010年3月期の3回(-3点)、フリーキャッシュフローの赤字が2008・2009・2023年3月期の3回(-2点)です。
  • 減配と利益を超える配当が各1回。2020年3月期に9円から6円へ減配(記録17年を19年換算して1.1回、-1点)。2010年3月期は赤字のなかで2円を配当しました(-1点)。
  • 配当は2010〜2016年3月期に2円のまま据え置かれていました。2026年3月期は1.3%の減収で、営業利益も45.0億円から34.4億円に減っています。

直近の四半期

2027/03期の第1四半期の進み具合です。

売上高(第1四半期累計) 79.5億円(前年同期比 -3.2%)
通期予想318億円 に対して 25.0%
営業利益(第1四半期累計) 8.9億円(前年同期比 -17.1%)
通期予想35.5億円 に対して 25.2%

気をつけたい点

  • 純利益が営業利益を上回る。2026年3月期は営業利益34.4億円に対し純利益37.4億円。2027年3月期予想も営業利益35.5億円(+3.2%)に対し、純利益45.3億円(+21.1%)です。低いPERはこの純利益で計算されています。
  • 第1四半期は売上79.5億円(前年同期比-3.2%)、営業利益8.9億円(-17.1%)。営業利益の通期予想に対する進捗は25.2%です。
  • 予想配当性向は30%。株価は12か月移動平均を9.5%上回り、5年で+110%上がったあとの水準です。
TYKの配当の記録(17年分)を開く
年度 1株配当 前年比 配当性向
2010年 2.00円
2011年 2.00円 +0.0% 13.3%
2012年 2.00円 +0.0% 9.9%
2013年 2.00円 +0.0% 14.7%
2014年 2.00円 +0.0% 10.1%
2015年 2.00円 +0.0% 8.7%
2016年 2.00円 +0.0% 13.8%
2017年 3.00円 +50.0% 14.3%
2018年 8.00円 +166.7% 20.2%
2019年 9.00円 +12.5% 19.7%
2020年 6.00円 -33.3% 19.8%
2021年 6.00円 +0.0% 20.6%
2022年 8.00円 +33.3% 20.4%
2023年 12.00円 +50.0% 25.1%
2024年 16.20円 +35.0% 30.2%
2025年 21.20円 +30.9% 30.0%
2026年 25.30円 +19.3% 30.0%

5社を比べて

銘柄 予想利回り 営業利益率 自己資本比率 今期の営業利益予想 総合点
オカムラ 4.40% 7.3% 67.6% +7.9% 17点
キューブシステム 4.19% 8.4% 76.5% +15.4% 17点
愛知時計電機 4.19% 8.0% 74.8% -20.8% 17点
イエローハット 3.84% 8.8% 59.8% +6.0% 17点
TYK 4.48% 10.9% 70.4% +3.2% 16点
  • 利回りの順と総合点の順は一致しない。予想利回りが最も高いのはTYKの4.48%で、加点も5社で最も高い23点ですが、減点7点を引いた総合は16点と、5社で最も低くなりました。
  • 減点の中身がそれぞれ違う。同じ17点の4社でも、オカムラは利益を超える配当2回、キューブシステムは減配1回、愛知時計電機はフリーキャッシュフローの赤字3回、イエローハットは2008・2009年3月期の最終赤字2回です。
  • 営業利益率は4社が△。7.3〜8.8%に並び、10%を超えたのはTYKの10.9%だけです。自己資本比率はキューブシステムの76.5%が最も高く、イエローハットの59.8%が最も低くなっています。
  • 今期は4社が営業増益予想、第1四半期は4社が営業減益。通期で営業減益を見込むのは愛知時計電機(-20.8%)だけですが、第1四半期に営業利益が前年同期を上回ったのはオカムラ(+10.3%)だけでした。
  • PBR1倍割れは2社。TYKが0.6倍、愛知時計電機が0.86倍です。予想PERはTYKの6.73倍から愛知時計電機の12.36倍まで開きがあります。

まとめ

5社とも19年間、営業キャッシュフローは一度も赤字になっておらず、2026年3月期の配当もそろって前期から増えています。ただ、今期の見通しは分かれます。愛知時計電機は減益予想で第1四半期は営業赤字、TYKは純利益の伸びが営業利益の伸びを大きく上回る予想、キューブシステムとイエローハットは増益予想に対して第1四半期が営業減益です。利回りの数字だけでなく、減点の中身と今期の進み具合をあわせて確かめてください。

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独自に分析した高配当株ランキングの銘柄を、5社ずつ取り上げています。公開前の回は銘柄名だけ先に載せています。

本記事はIR BANK・株探で公開されているデータをもとに、独自の基準で機械的に採点した結果をまとめたものです。特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、将来の株価や配当を保証するものでもありません。数値は2026年9月4日時点のもので、その後の決算発表や配当予想の修正は反映されていません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

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