シリーズ「高配当株ランキングTOP10|1日1銘柄」第13回 / 全15回
独自に分析した日本株の高配当ランキングTOP10を、1日1銘柄ずつ取り上げていく連載の第13回です。今回は13位のPI(4290)。19年間、赤字も減配もありません。ただし配当の倍増は配当性向の引き上げによるものです。
ランキング全体はこちらの記事にまとめています。
このランキングは、配当利回り3%%以上・時価総額100億円以上などで絞り込んだ120銘柄を、企業の実力を測る加点9項目(27点満点)と、2008年からの全期間で配当が途切れた事実を数える減点8項目で採点したものです。データはIR BANKと株探から取得しています。
動画でも解説しています
この記事と同じ内容を、グラフを見ながら12分ほどで説明しています。
減点ゼロで売上は19年間伸び続けていますが、直近の配当倍増は配当性向を6割前後へ上げた結果です。利回り4.04%の裏にある配当性向の高さをどう見るかで評価が分かれます。
PI(4290)の基本データ
| 市場・業種 | 東証プライム/サービス業 |
|---|---|
| 株価 | 693円 |
| 時価総額 | 約882億円 |
| 予想配当利回り | 4.04% |
| 予想PER/PBR | 14.49倍/1.76倍 |
| 決算期 | 3月31日 |
| 直近の実績 | 2026年 売上709億円・営業利益89億円・EPS46.97円 |
| 会社予想 | 2027年 売上760億円・営業利益96億円・EPS47.5円 |
| 本社 | 東京都千代田区麹町2-4-1 |
| 従業員数 | ― |
株価・PER・PBR・予想利回りは2026年9月4日時点(株探)。業績はIR BANK。
どんな会社か
プレステージ・インターナショナル(略称PI)は、損害保険会社向けのロードサービスや事故受付、保証などを請け負う業務受託(BPO)の会社です。主要な顧客として損害保険会社の名前が挙がっています。
2026年3月期の地域別売上は日本659億円(前期比+11.4%)、米州・欧州33.1億円(+7.9%)、アジア・オセアニア17億円(+12.8%)。売上の9割以上が国内です。
本社は東京都千代田区。連結子会社36社。コールセンターや拠点を自社で持つため、設備投資は年78億円と業務受託にしては大きめです。10年前と比べて売上2.6倍、純利益2.2倍。
| セグメント別売上高 | 2025/03 | 2026/03 |
|---|---|---|
| 米州・欧州 | 30.6億 | 33.1億 |
| 日本 | 591億 | 659億 |
| アジア・オセアニア | 15.1億 | 17億 |
9項目の採点
加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。PIの加点は19点でした。
| 項目 | 判定 | 実際の数字 |
|---|---|---|
| 1. 売上高の伸び | ◎ | 全期間 年+9.7% / 直近4年 年+9.1% |
| 2. 1株利益の伸び | △ | 全期間 年+8.2% / 直近4年 年+4.1% |
| 3. 営業利益率 | ◎ | 12.5% |
| 4. 自己資本比率 | △ | 58.8% |
| 5. 営業キャッシュフロー | ◎ | 19年間で赤字0回 |
| 6. 現金の量と伸び | ◎ | 全期間で13.0倍 / 総資産の34.2% |
| 7. 配当の増え方 | ○ | 連続増配5期 |
| 8. 配当性向 | ○ | 55.4% |
| 9. 株価の推移 | △ | 5年-5% / 1年+10.0% / 12か月線+5.7%(上昇) |
| 加点合計 | 19 | 27点満点 |
19年分のグラフで見る
上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。横軸は決算年度で、2008年までさかのぼっています。

評価された点
- 減点ゼロ。19年間で最終赤字も営業CFの赤字も減配もありません。120銘柄のうち4社だけです。
- 売上は19年平均で年9.7%。2008年3月期の134億円から2026年3月期の709億円まで、19年間で減収なし。
- 営業CFは19年間黒字。2026年3月期は105億円で過去最高。現金281億円は19年で13倍。
減点と弱点
減点はありません。2008年からの記録に、配当が途切れる原因になりうる事実が1つも見つからなかった、ということです。
- 1株利益は△。19年平均では年8.2%ですが、直近4年は年4.1%と売上の伸びに比べて鈍っています。
- 自己資本比率58.8%は△。15社のなかでは低いほうです。
- 株価は△。5年で-5%と、上位15社で唯一5年騰落がマイナスです。
直近の四半期
2027/03期の第1四半期の進み具合です。
| 売上高(第1四半期累計) | 182億円(前年同期比 +9.0%) 通期予想760億円 に対して 23.9% |
|---|---|
| 営業利益(第1四半期累計) | 23億円(前年同期比 +17.6%) 通期予想96億円 に対して 23.6% |
気をつけたい点
- 2025年3月期に配当を12円から24円へ倍増。配当性向は26.5%→62.7%→55.4%と、利益ではなく方針の転換によるものです。今期の予想配当性向も59%で、ここから先の増配は利益の伸び次第です。
- 2027年3月期の第1四半期は売上182億円(+9.0%)・営業利益22.7億円(+17.6%)。通期予想に対する進捗は23.9%・23.6%と好調です。
- 損害保険会社の委託方針や、自動車保険の付帯サービスの需要に業績が左右されます。
配当の記録(17年分)
| 年度 | 1株配当 | 前年比 | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2010年 | 1.56円 | ― | 10.5% |
| 2011年 | 1.56円 | +0.0% | 16.2% |
| 2013年 | 1.88円 | +20.5% | 15.8% |
| 2014年 | 2.50円 | +33.0% | 15.2% |
| 2015年 | 2.75円 | +10.0% | 19.3% |
| 2016年 | 3.50円 | +27.3% | 16.4% |
| 2017年 | 4.50円 | +28.6% | 20.4% |
| 2018年 | 6.00円 | +33.3% | 26.0% |
| 2019年 | 6.50円 | +8.3% | 26.1% |
| 2020年 | 7.00円 | +7.7% | 28.1% |
| 2021年 | 7.00円 | +0.0% | 30.2% |
| 2022年 | 8.50円 | +21.4% | 25.0% |
| 2023年 | 11.00円 | +29.4% | 26.4% |
| 2024年 | 12.00円 | +9.1% | 26.5% |
| 2025年 | 24.00円 | +100.0% | 62.7% |
| 2026年 | 26.00円 | +8.3% | 55.4% |
この連載の記事一覧
上位15銘柄を1日1銘柄ずつ取り上げています。公開前の回はタイトルだけ先に載せています。
- 1位 村上開明堂(7292)|利回り3.50%・総合23点(09/05公開)
- 2位 あいホールディングス(3076)|利回り4.66%・総合21点(09/06公開)
- 3位 アクシーズ(1381)|利回り3.34%・総合21点(09/07公開)
- 4位 ミロク情報サービス(9928)|利回り3.16%・総合21点(09/08公開)
- 5位 アルゴグラフィックス(7595)|利回り4.96%・総合20点(09/09公開予定)
- 6位 立川ブラインド工業(7989)|利回り4.53%・総合20点(09/10公開予定)
- 7位 ライト工業(1926)|利回り3.84%・総合20点(09/11公開予定)
- 8位 ステップ(9795)|利回り3.83%・総合20点(09/12公開予定)
- 9位 ビーアンドピー(7804)|利回り3.65%・総合20点(09/13公開予定)
- 10位 オーテック(1736)|利回り4.10%・総合19点(09/14公開予定)
- 11位 フォーカスシステムズ(4662)|利回り4.14%・総合19点(09/15公開予定)
- 12位 サカイ引越センター(9039)|利回り3.94%・総合19点(09/16公開予定)
- 13位 PI(4290)|利回り4.04%・総合19点 ← いまここ
- 14位 ホクリヨウ(1384)|利回り3.62%・総合19点(09/18公開予定)
- 15位 サンドラッグ(9989)|利回り3.54%・総合19点(09/19公開予定)
本記事はIR BANK・株探で公開されているデータをもとに、独自の基準で機械的に採点した結果をまとめたものです。特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、将来の株価や配当を保証するものでもありません。数値は2026年9月4日時点のもので、その後の決算発表や配当予想の修正は反映されていません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。


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