【高配当株ランキングTOP10|1日1銘柄】7292 村上開明堂|17年間、配当を一度も減らしていない会社

分析

シリーズ「高配当株ランキングTOP10|1日1銘柄」第1回 / 全10回

日本株の高配当ランキングTOP10を、1日1銘柄ずつ取り上げていく連載の第1回です。今回は1位の村上開明堂(7292)。19年分の記録に、減点が1つも付かなかった銘柄です。

ランキング全体はこちらの記事にまとめています。

このランキングは、配当利回り3%%以上・時価総額100億円以上などで絞り込んだ120銘柄を、企業の実力を測る加点9項目(27点満点)と、2008年からの全期間で配当が途切れた事実を数える減点8項目で採点したものです。データはIR BANKと株探から取得しています。

結論:総合23点(加点23 − 減点0)/予想利回り3.50%

減点ゼロで、配当の記録も財務も文句の付けようがない一方、利益率と売上の伸びは平凡です。「大きく伸びる会社」ではなく「配当が途切れにくい会社」として評価された結果の1位です。

村上開明堂(7292)の基本データ

市場・業種 東証スタンダード/輸送用機器
株価 6,860円
時価総額 約830億円
予想配当利回り 3.50%
予想PER/PBR 13.5倍/0.83倍
決算期 3月31日
直近の実績 2026年 売上1,157億円・営業利益92億円・EPS524.88円
会社予想 2027年 売上1,170億円・営業利益87億円・EPS509.3円
本社 静岡市葵区伝馬町11番地5
従業員数 単体 934名 (臨時272名) 連結 3,682名 (臨時917名)

株価・PER・PBR・予想利回りは2026年9月4日時点(株探)。業績はIR BANK。

どんな会社か

自動車用ミラーの専業メーカーです。ドアミラーとルームミラーを完成車メーカーに供給していて、主要な顧客としてトヨタ自動車の名前が挙がっています。

売上は地域別に開示されていて、2026年3月期は日本513億円(前期比+0.4%)、アジア331億円(+8.1%)、北米312億円(+13.8%)。国内が半分弱で、残りを北米とアジアが分け合う構成です。

本社は静岡市。連結の従業員は3,682名、連結子会社は15社。設備投資は年53億9600万円、研究開発は10億8900万円を投じています。

セグメント別売上高 2025/03 2026/03
日本 511億 513億
北米 275億 312億
アジア 306億 331億

9項目の採点

加点は◎3点・○2点・△1点・×0点の9項目、27点満点です。村上開明堂の加点は23点でした。

項目 判定 実際の数字
1. 売上高の伸び 全期間 年+3.2% / 直近4年 年+8.5%
2. 1株利益の伸び 全期間 年+7.2% / 直近4年 年+6.2%
3. 営業利益率 7.9%
4. 自己資本比率 77.6%
5. 営業キャッシュフロー 19年間で赤字0回
6. 現金の量と伸び 全期間で6.6倍 / 総資産の35.4%
7. 配当の増え方 連続増配10期
8. 配当性向 45.7%
9. 株価の推移 5年+138% / 1年-6.6% / 12か月線+1.1%(上昇)
加点合計 23 27点満点

19年分のグラフで見る

上から業績(売上高・営業利益・純利益)、配当(1株配当・配当性向)、キャッシュフロー(営業CF・フリーCF・現金)です。横軸は決算年度で、2008年までさかのぼっています。

7292 村上開明堂 業績・配当・キャッシュフローの推移
出典:IR BANK(旧有価証券報告書を含む)をもとに作成

評価された点

  • 減点がゼロ。2008年からの19年間で、純利益の赤字も、営業キャッシュフローの赤字も、減配も、無配も、利益を超える配当も、一度もありません。減点ゼロはスクリーニングを通った120銘柄のうち4社、TOP10では村上開明堂とあいホールディングスの2社だけです。
  • 配当は17年で20倍。2010年3月期の12円から2026年3月期の240円まで、一度も減らさずに増えています。連続増配は10期。
  • 自己資本比率77.6%、現金432億円。時価総額830億円の半分以上を現金で持っています。

減点と弱点

減点はありません。2008年からの記録に、配当が途切れる原因になりうる事実が1つも見つからなかった、ということです。

  • 営業利益率7.9%は△判定。TOP10のなかでは最も低い水準です。ミラーという部品を完成車メーカーに納める立場上、利幅は構造的に厚くなりにくい事業です。
  • 売上高の伸びは19年平均で年3.2%と緩やかです(直近4年に限れば年8.5%)。

直近の四半期

2027/03期の第1四半期の進み具合です。

売上高(第1四半期累計) 298億円(前年同期比 +12.0%)
通期予想1,170億円 に対して 25.5%
営業利益(第1四半期累計) 19億円(前年同期比 -18.1%)
通期予想87億円 に対して 22.3%

気をつけたい点

  • 会社の2027年3月期予想は、売上1,170億円(+1.1%)に対して営業利益87億円(-5.0%)の減益です。増収でも利益が落ちる想定になっている点は確認しておきたいところです。
  • 完成車メーカーへの依存度が高く、顧客の生産計画と為替の影響を受けます。
  • ミラーはカメラとモニターに置き換わる技術動向があり、中長期では主力製品そのものが変わっていく可能性があります。

配当の記録(17年分)

年度 1株配当 前年比 配当性向
2010年 12.00円 5.2%
2011年 16.00円 +33.3% 5.3%
2012年 16.00円 +0.0% 9.5%
2013年 18.00円 +12.5% 5.8%
2014年 18.00円 +0.0% 6.7%
2015年 22.00円 +22.2% 5.9%
2016年 26.00円 +18.2% 8.3%
2017年 32.00円 +23.1% 8.2%
2018年 36.00円 +12.5% 8.8%
2019年 44.00円 +22.2% 11.6%
2020年 48.00円 +9.1% 12.4%
2021年 50.00円 +4.2% 17.2%
2022年 55.00円 +10.0% 17.8%
2023年 84.00円 +52.7% 19.2%
2024年 160.00円 +90.5% 32.4%
2025年 210.00円 +31.2% 40.9%
2026年 240.00円 +14.3% 45.7%

この連載の記事一覧

TOP10を1日1銘柄ずつ取り上げています。公開前の回はタイトルだけ先に載せています。

  1. 1位 村上開明堂(7292)|利回り3.50%・総合23点 ← いまここ
  2. 2位 あいホールディングス(3076)|利回り4.66%・総合21点(09/06公開予定)
  3. 3位 アクシーズ(1381)|利回り3.34%・総合21点(09/07公開予定)
  4. 4位 ミロク情報サービス(9928)|利回り3.16%・総合21点(09/08公開予定)
  5. 5位 アルゴグラフィックス(7595)|利回り4.96%・総合20点(09/09公開予定)
  6. 6位 立川ブラインド工業(7989)|利回り4.53%・総合20点(09/10公開予定)
  7. 7位 ライト工業(1926)|利回り3.84%・総合20点(09/11公開予定)
  8. 8位 ステップ(9795)|利回り3.83%・総合20点(09/12公開予定)
  9. 9位 ビーアンドピー(7804)|利回り3.65%・総合20点(09/13公開予定)
  10. 10位 オーテック(1736)|利回り4.10%・総合19点(09/14公開予定)

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