TOPIX改革とは?10月7日発表の入れ替え結果をやさしく解説(1,636→986銘柄・新規35・移行措置683)と今日の値動き

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分析
この記事のポイント
  • JPX総研が2026年10月7日、TOPIXの第2段階の見直しで初回の定期入替の結果を公表した
  • 構成銘柄は1,636 → 1,669(10月30日)→ 2028年7月末に986銘柄+再評価で残る銘柄
  • 新規追加は35銘柄(スタンダード23・グロース12)、移行措置は683銘柄
  • 移行措置銘柄のウエイトは四半期ごと8回で下がる。2027年8月末の再評価で残る道もある
  • 指数全体の大きさ・PER・配当利回りはほぼ変わらない。TOPIX連動の積み立ては続けてよい
  • 今日のTOPIXは4,154.11(-0.70%)。朝方に終値の最高値を一時上回ったが、安値引け

こんにちは、なおごろんです。今日(2026年10月7日)、日本取引所グループのJPX総研が、TOPIX(東証株価指数)の見直しの結果を発表しました。TOPIXは新NISAのインデックス投資でもおなじみの指数です。何が変わるのか、なぜ変えるのか、自分の株に関係があるのかを、JPXの公表資料をもとに整理します。後半では、今日のTOPIXと日経平均の値動きも振り返ります。

動画で見る(約18分)

TOPIXとは

TOPIXは1969年から算出が続く、日本株の「市場平均」です。日経平均が225銘柄の株価をもとにするのに対し、TOPIXは浮動株時価総額(市場で売買されやすい株の時価総額)の大きさで各銘柄の重みを決めます。ETF・投資信託・年金などのTOPIX連動資産は約160兆円(2026年6月末)にのぼります。

なぜ見直すのか

  • 第1段階(2022年4月〜2025年1月):市場区分とTOPIXの切り離し、政策保有株を浮動株から除く、流通株式時価総額100億円未満の銘柄のウエイトを段階的に下げる
  • 第2段階(今回):プライム・スタンダード・グロースの全市場を対象に、流動性(売買の多さ)を重視して銘柄を定期的に入れ替える
  • 狙いは、日本株全体を広く表すことを保ちながら、運用会社が実際に売買しやすい指数にすること。ルールは2024年9月に公表済み

これまでのTOPIXには、ほとんど売買されない小さな銘柄も多く含まれていました。連動する資金が買おうとすると株価が動きやすく、運用の負担になっていたのです。

TOPIXの構成銘柄数の推移
再編前・第1段階完了時は約2,200・約1,700(JPXの概数)。移行完了時は986+再評価で残る銘柄。出典:JPX総研

新しい選び方:2つの物差し

物差し 新しく加わる基準(追加基準) 残る基準(継続基準)
年間売買代金回転率(倍) 0.2倍以上 0.14倍以上
浮動株時価総額の累積比率(%) 上位96%以内 上位97%以内
  • 年間売買代金回転率:直近12か月の月次回転率の合計。1年間の売買代金を浮動株時価総額と比べた倍率です
  • 浮動株時価総額の累積比率:回転率の基準を満たした銘柄を大きい順に足し、全体の何%までに入るか
  • 今回の線は浮動株時価総額でおよそ上位97%=約420億円、96%=約610億円(95%=約770億円)
  • 新しく加わる銘柄は、最初は浮動株比率に0.75を掛けた控えめな重みで組み入れ

判定の基準日は毎年8月の最終営業日、公表は10月の第5営業日、入れ替えは10月の最終営業日。上場廃止などによる除外や、ウエイト上限10%は変わりません。

10月7日に発表された中身

項目 銘柄数(銘柄) 内訳
入れ替え前(2026年8月末) 1,636 ―
新規追加 35 スタンダード23・グロース12
移行措置(段階的に除外) 683 プライム572・スタンダード110・グロース1
入れ替え後(10月30日) 1,669 移行措置683を含む
移行完了時(2028年7月末) 986+α プライム940・スタンダード/グロース46(+再評価で残る銘柄)

市場別の内訳は、JPX総研の銘柄一覧PDFを筆者が数えたもの(スタンダード・グロースの計46はJPXの公表値と一致)。

新しく加わる主な銘柄(35銘柄から10社)

コード 銘柄 市場
2702 日本マクドナルドHD スタンダード
7564 ワークマン スタンダード
2782 セリア スタンダード
2805 ヱスビー食品 スタンダード
6366 千代田化工建設 スタンダード
9436 沖縄セルラー電話 スタンダード
141A トライアルHD グロース
215A タイミー グロース
186A アストロスケールHD グロース
581A GO グロース

これまでTOPIXに入っていなかったスタンダード・グロースの銘柄が加わるのが、今回の見直しの大きな特徴です。全35銘柄はJPX総研の銘柄一覧(PDF)で確認できます。

移行措置:ウエイトは8回に分けて下がる

移行措置銘柄のウエイトの下がり方
移行係数 0.875→0.75→0.625→0.5→0.375→0.25→0.125→0。出典:JPX総研 算出要領

移行措置になった683銘柄は、いきなり外れるわけではありません。2026年10月末から四半期ごとに8回、8分の1ずつウエイトが下がり、2028年7月末にゼロ(除外)になります。ただし2027年8月末を基準日とする再評価で継続基準(回転率0.14倍以上・累積比率97%以内)を満たせば、ウエイト50%のまま残れます。

移行措置の銘柄はどうなる?
  • 例(JPXの一覧で確認):KLab、コロプラ、ブックオフグループHD、松屋フーズHD、パソナグループ、沖縄電力、レノバ など
  • 外れても会社の価値そのものが変わるわけではない。変わるのは指数連動の資金の売りで、それも2年・8回に分かれる
  • 再評価までに売買を増やせば残れるため、自社株買い・増配・持ち合い株の売却・IRの強化に動く会社が出てくる可能性がある
  • 「外れるから売る」ではなく、業績や配当など会社そのものを見て判断したい

指数の性格はほぼ変わらない

項目 入れ替え前(2026年8月末) 移行完了時(2028年7月末)
浮動株時価総額の合計(兆円) 775 766
市場カバー率(%) 97.4 96.4
浮動株時価総額の中央値(億円) 約590 約1,600
1日の売買代金の中央値(億円) 約4.8 約15.4
PER(倍) 21.1 21.2
PBR(倍) 1.88 1.90
配当利回り(%) 1.85 1.83
TOPIX Core30のウエイト(%) 42.3 44.6
TOPIX Smallのウエイト(%) 7.2 5.5

外れる銘柄はもともと小さく、指数全体への影響は限られます。大きく変わるのは顔ぶれで、銘柄の浮動株時価総額の中央値は2倍超、1日の売買代金の中央値は3倍超になります。

出典:JPX総研「2026年10月初回定期入替の結果」別紙(PDF)(JPX総研の試算)

新しい指数「TOPIX Next-tier」

  • TOPIXに選ばれなかったものの、一定の売買がある銘柄で作る指数
  • 基準:年間売買代金回転率0.1倍以上・浮動株時価総額の累積比率で上位99%以内(TOPIX構成銘柄は除く。初回のみ移行措置銘柄も対象)
  • 初回の構成銘柄は704(プライム465・スタンダード185・グロース54。JPXの一覧を筆者が数えたもの)
  • 2026年10月30日に算出開始(10月29日=1,000ポイント)。配信は1日1回の終値のみ

これからの日程

日付 できごと
2026/10/7 初回定期入替の結果を公表
2026/10/29 入替前の最後の取引日
2026/10/30 初回定期入替・移行措置1回目(×0.875)・TOPIX Next-tierの算出開始
2027/1・4・7月末 移行措置2〜4回目(×0.75→0.625→0.5)
2027/8末 移行措置銘柄の再評価の基準日(継続基準を満たせば×0.5で残る)
2027/10〜2028/7 移行措置5〜8回目(2028年7月末に除外)
2028/10 2回目の定期入替(以後は毎年)

個人投資家が気をつけること

  • 持ち株が対象か:JPX総研の銘柄一覧(PDF)で証券コードを検索(新規追加/移行措置/10月30日時点の構成銘柄)
  • 10月29日の大引けは、指数に合わせる売買が集中しやすい
  • 一般に、新しく加わる銘柄は発表後に先回りの買いが入りやすく、入れ替え日を境に値下がりすることもある
  • TOPIX連動の投資信託を積み立てている人は、自分で売買する必要はない(運用会社が入れ替える)

今日(10月7日)の値動き

指標 終値 前日比 騰落率(%)
TOPIX 4,154.11 -29.45 -0.70
日経平均(円) 70,035.71 -648.27 -0.92
NT倍率(倍) 16.859 -0.037 ―

朝方は前日の米国株高を受けて買いが先行し、TOPIXは4,201.86まで上がって、8月14日の終値の最高値4,197.2を一時上回りました(8月14日の取引時間中の高値4,220.31には届かず)。しかし、直近で大きく上がった半導体株に利益確定の売りが広がり、最後は4,154.11の安値引けとなりました。

TOPIXの日足チャート
株探の日足(2026年6月〜10月7日)

東証33業種は上昇8・下落25。電気・ガス業(+0.59%)、ゴム製品(+0.49%)など守りの業種が上がり、銀行業(-2.05%)、非鉄金属(-1.71%)など前日に買われた業種が売られました。売買代金は約7兆6,713億円。

東証33業種の騰落率
株探の東証33業種(確定値)

東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体5社だけで日経平均を379円押し下げ、下げ幅の58%を占めました。そのため日経平均の下げがTOPIXより大きく、NT倍率は16.896倍から16.859倍に下がっています。

NT倍率の推移
日経平均÷TOPIX(株探の終値から計算)

まとめ

  • TOPIXは1,636 → 1,669(10/30)→ 986+α(2028年7月末)へ。入れ替えは2年かけてゆっくり進む
  • 新規追加35銘柄、移行措置683銘柄。移行措置には2027年8月末の再評価で残る道がある
  • 指数全体の大きさ・PER・配当利回りはほぼ変わらない。積み立ては慌てなくてよい
  • 持ち株が対象かどうかは、JPXの銘柄一覧で一度確認しておくと安心
  • 今日のTOPIXは-0.70%の4,154.11。終値の最高値の手前で失速した

続編:TOPIX改革で投資家はどう変わる?高配当・長期グロース・スイング別の考え方(移行措置683銘柄の45%が高配当株。需給の大きさを試算)

出典

本記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄の売買を勧めるものではありません。数字は2026年10月7日時点の公表資料によります。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

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