S&P500とオルカン 投資するならどっち?

分析

日本でNISAが始まってから半年以上が経過、今やほとんどの日本人が知っているインデックス投資の2大投資先、S&P500とオルカン(All Countory) どちらがいいのか?

オルカン(ACWI:All Countory World Index の略です) 

最近はオルカンが大ブームですが、ではどちらがいいの? を少し考えてみました。

結論:直近での上昇を狙うなら S&P500、安定ならオルカン

日本ではS&P500とオルカンは同じくらいの人気で2大インデックスといわれるくらいの投資対象でですが、実は世界的には(特にアメリカ)では、圧x圧x圧倒的!にS&P500が人気です。

どのくらい人気か

以下はFobusの記事でETF.com とうサイトの引用記事があるhttps://www.forbes.com/sites/michaelcannivet/2023/02/16/the-sp-500-is-the-most-popular-and-overpriced-benchmark-in-the-world/

からの引用です。以下はETF資産のTOP10ですが、上位3位まではS&P500、4位が全米、5位がNASDAQとオルカン(ACWI)は10位にも入っていない。

実際にS&P500、ACWIはどのくらいの差か?

以下は10年間のS&P500, ACWI,日経225のチャートの推移です。(2014年1月~2024年8月)

10年間の推移
名称総上昇率年数平均年率
S&P500212%1012.1%
ACWI106%107.5%
出所:TradingViewの週足データからグラフ、表を作成。 年平均上昇率の計算はExcelのRRI()関数を使用

切り取りする年数によっては、年の平均上昇率には違いがあるがこの10年間その差は広がっています。データはTradingViewから自分で作成しましたが、TradingViewには2007以前のデータがなかったので、他のデータということで以下のマネックス証券のサイトに2001年から21年間ののデータもありました。これだとS&P500が2.89倍(平均5.1%)、ACWIが2.06%(平均 3.4%)となり、直近の10年が以上に上がっているのがわかります。

理由は構成国比率の推移

なぜ、S&P500がオルカン(ACWI)に勝てないのか? というと下記の両指数の構成の違いも重要なポイントです:

  • MSCI ACWIは先進国23カ国及び新興国24カ国の大型株と中型株から構成されています
  • S&P 500は米国の大型株500銘柄で構成されています。
  • MSCI ACWIの国別内訳では、60%以上が米国企業となっています

出展:オルカン 目論見書eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)目論見書

実際にはほぼアメリカ

オルカンをおすすめする理由として、全世界なのでアメリカが衰退しても自動にリバランスされるというのがあります。。。ただし実際にはどうでしょうか? 最近急上昇のインドに比べてアメリカの方が上昇率が大きいです。

先進国23カ国及び新興国24カ国の大型株と中型株ですが、直近ではロシアがウクライナ侵攻により除外、そして中国の景気減退。そして一番大きいの直近大きく伸びた中国、ロシア、インド等はすべて新興国のカテゴリーで比率が先進国に比べて明らかに少ないことにあります。

S&P500、オルカン(ACWI)の比較は、この後、それぞれで深堀していきます。

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