株式投資をやっているとよく耳にするのが、「なぜ多くの個人投資家が負けるといわれているのか」という言葉をききます。
では、実際はどういうデータを元にした発信なのか?と思い、情報の出どころについて調査をしてみたところ以下のようなデータがありました。
結論
以前は個人投資家の90%以上は負けている! などと言われていましたが、昨今の投資ブームからの株価上昇からこの数年では株式投資で負けている人は逆に少なくなり、勝っている人の方が多いという結果が出てきました。
日本経済新聞の調査結果:
個人投資家調査では、「20年」「21年」「22年」「23年1〜3月」の4つの時期におけるリスク資産への投資で「1%以上の利益」が出た勝ち組投資家の割合を調べた。その比率はそれぞれ全体の48%、53%、55%、60%で推移。各年でおよそ半数前後の投資家が勝っていたことが分かった
金融庁の調査結果:
2020年3月時点で、金融機関を通じて投資信託などを購入した顧客のうち、損益がプラスになっている人は30%でした。つまり、約70%の投資家が損失を抱えていたことになります。
https://www.fsa.go.jp/news/r4/kokyakuhoni/20230120/kpi_toushin_230120.pdf
株の学校ドットコムからの情報
株の学校ドットコムのアンケート結果に以下のようなものがありました。
【800人アンケート】2024年上半期、個人投資家の約9割が利益に。それでもストレスが減らない理由とは
その記事では株式投資で利益を出している人は88%に上るという結果がありました。
https://www.kabunogakkou.com/media/voice_202407
これらのデータから、以下のことが言えます:
NISAをきっかけとした投資ブームによって投資情報の浸透、特に米国のインデックス投資情報、高配当株など長期投資を前提とした、いわゆる勝ちパターンの投資手法がメジャーになってきている。
半面、この数年はアメリカ市場ではGAFAMを中心としてグロース株の上昇、S&P500などのインデックスも年20%ペースでの上昇、日本株も為替も追い風とした高配当株株ブームでずっと上げ相場が継続している状態。
逆に24年8月にあった急激な下落のようなことが今後、中、長期して起こるとまた流れが変わるのではないかと思わます。
投資の成功には、適切な知識、戦略、そして長期的な視点が重要であることを示唆しています。
90%以上の投資家が負けると言われる理由
90%以上の投資家が負けると言われる理由は、いくつかの要因が考えられます。
- 感情的な意思決定: 多くの投資家は市場の変動に対して感情的に反応し、恐怖や欲望に基づいて売買を行います。市場が下落するとパニック売りをし、上昇すると過度な楽観に陥って高値で買うことが多いです。このような感情的な取引は、長期的に見てパフォーマンスを悪化させます。
- 市場タイミングの難しさ: 市場のタイミングを完璧に予測することは非常に難しいです。多くの投資家は、相場が高いときに買い、低いときに売ってしまうため、結果的に損をすることが多くなります。
- 過度なリスク: 多くの投資家が過度なリスクを取る傾向があります。特に、レバレッジを利用して取引を行うと、大きな利益を得られる可能性がある一方で、損失も大きくなりやすいです。これにより、一度の失敗で大きな損失を被ることがあります。
- 知識や経験の不足: 投資に関する知識や経験が不足していると、誤った判断を下す可能性が高まります。特に、初心者の投資家は、株式市場や経済の基本的な仕組みを理解していないため、適切な投資判断をすることが難しいです。
- 手数料や税金: 手数料や税金などのコストが積み重なると、利益を圧迫します。特に頻繁に取引を行う投資家は、これらのコストがパフォーマンスに大きな影響を与えることがあります。
- 過信や慢心: 自分の能力を過信し、マーケットを過小評価することで、失敗することがあります。成功した経験があったとしても、マーケットは常に変化するため、過去の成功が将来の成功を保証するわけではありません。
- 長期的な視点の欠如: 短期的な利益を追求しすぎると、長期的な視点を失いがちです。短期的な市場の変動に左右されず、長期的な成長に注目することが成功への鍵となります。
これらの要因が組み合わさることで、結果として多くの投資家が損をしてしまうと考えられます。成功するためには、感情に左右されず、リスク管理を徹底し、長期的な視点で投資を行うことが重要です。
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